議会会議録

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一般質問 徳久研二

質疑、質問者:徳久研二議員
応答、答弁者:市長、建設課長、企画調整課長

議事の経過
 開議  午前10時
○吉川孝勇議長  これより本日の会議を開きます。
 日程に入る前に事務局長が諸般の報告をいたします。
 事務局長。
○山崎冨貴事務局長  本日の出欠状況を報告いたします。
 定数14人、欠席1人、出席13人であります。
 欠席の川島憲彦議員は、所用のため欠席の届け出があっております。
 以上で諸般の報告を終わります。
○吉川孝勇議長  これより日程に入ります。
 日程第1、一般質問を行います。
 5番 徳久研二議員。
○5 番(徳久研二議員) 通告に基づきまして一般質問を行います。質問する内容につきましては、高知東部自動車道南国安芸道路及び阿南安芸自動車道安芸道路の早期整備とごめん・なはり線の経営安定化対策と利用促進対策について、市長の考えを質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。
 そもそも高知県東部と徳島県南部は四国横断自動車道のルートから外され、危機感を抱いた高知、徳島両県と各自治体は四国全域を結ぶ四国8の字ネットワークの構築を強力に国に要望し、その結果、高知市から安芸市を結ぶ高規格幹線道路高知東部自動車道と、徳島県阿南市と安芸市を結ぶ、地域高規格道阿南安芸自動車道の計画が実現いたしました。しかしながら、日本道路公団が建設する高速道路とは異なり、高規格幹線道路と地域高規格道路は国が建設予算を管理する直轄道路であります。高知東部自動車道は確か平成11年にルートが発表され、都市計画決定を行ったと記憶しておりますが、記憶が薄れるほどあれから長い年月が経過いたしました。
 高知東部自動車道南国安芸道路の中で、安芸市の延長は5.3キロメートル、国道から本線に結ぶランプ部延長1キロメートルで、6地区で対策協議会が設置され、本年2月20日に最後まで残っていた対策協議会も設計協議が完了し、調印いたしました。
 一方、阿南安芸自動車道安芸道路5.8キロメートルは、伊尾木から高知東部自動車道の終点を結ぶ道路であり、こちらも6地区で対策協議会が設置されました。安芸道路は昨年中に3地区が設計協議に調印し、残っていた3地区の対策協議会も本年3月23日に設計協議の調印を行っております。
 これで安芸市のエリアは全ての地区で設計協議が完了したわけであり、市民は両自動車道路の早期完成に大きな期待を寄せております。
 それでは、まず第1点目として、高知東部自動車道南国安芸道路及び阿南安芸自動車道安芸道路について、都市計画決定から事業化に至るまでの間の、行政や市民団体の要望活動、それに対する国の対応などの経過についてお伺いをいたします。
○吉川孝勇議長  市長。
○横山幾夫市長  お答えいたします。
 高知東部自動車道南国安芸道路及び阿南安芸自動車道安芸道路の都市計画決定から事業化に至るまでの経過等につきましては、まず南国安芸道路は議員御質問のとおり、平成11年度に南国安芸の全体区間が都市計画決定され、平成12年度に現在の高知龍馬空港インターから芸西西インター間で事業化されました。国では並行する現道において、防災、渋滞、走行性等の課題が特に大きく、事業の実施環境が整っている区間から順次事業に取り組んでおり、芸西西インターから安芸西インター間については、平成22年度末に香南やすインターから芸西西インター間が暫定供用するなど、事業の進展に合わせて、平成23年度に新規事業化したとの経過がございます。
 安芸道路につきましては、平成23年度に都市計画決定、翌平成24年度に新規事業化となっております。この間、県東部の高知東部自動車道及び一般国道55号・阿南安芸自動車道、そして国道493号線の3つの整備促進期成同盟会や、高知市から徳島県小松島市までの21市町村で構成する、四国8の字ネットワーク整備促進四国東南部連盟、そして安芸市議会におかれましては、阿佐線・国道整備促進特別委員会が設置されており、政府や国会議員、国土交通省や財務省をはじめとする関係省庁、県などに道路整備促進等の要望活動を継続的に行ってきております。
 また、高知東部及び徳島県南部の商工会議所や青年会議所を中心に、住民有志で組織されました四国の道を考える会は、生活、経済、救急、防災のまさに命の道として、四国8の字ネットワークの早期完成、国道55号の整備促進について、国などに幅広く訴えてきております。
 このように関係する多くの皆様の事業化や整備促進に向けた要望活動などにより、今日、道路整備が着々と進められております。御尽力いただきました議会や、関係する皆様に改めて感謝を申し上げます。道路はつながってこそ最大効果が発揮されるものでありますので、今後も引き続き早期完成に向けて、道路整備促進に取り組んでまいりますので、よろしくお願いいたします。
 以上です。
○吉川孝勇議長  5番 徳久研二議員。
○5 番(徳久研二議員) 市長の答弁にありましたように、期成同盟会や四国の道を考える会などを中心とした要望活動、そしてまた市議会も阿佐線・国道整備促進特別委員会を設置して、国・県への要望活動を行ってきたわけでありますが、こうした活動が実を結び、南国安芸道路、そして安芸道路も事業化が決定したわけであります。高知市から安芸市街地までは朝夕は慢性的な渋滞が発生し、ごめん・なはり線が開通して幾らかは解消されたものの、現在でも安芸・芸西間は朝夕は大変な混雑が続いております。芸西村以東は国道55号がまさに命の道であり、交通事故や豪雨、高波による道路冠水、国道への土砂流出などが発生すれば、国道55号の交通は完全に麻痺状態となります。
 平成23年度に高知東部自動車道南国安芸道路、平成24年度に阿南安芸自動車道安芸道路が事業化決定となり、両道路の事業化により安芸市においてもやっと測量や設計協議が始まり、南国安芸道路の安芸市エリアでは早いところでは用地買収も行われておりますが、高知東部自動車道南国安芸道路と阿南安芸自動車道安芸道路について事業化決定から現在までの進捗状況についてお伺いをいたします。
○吉川孝勇議長  建設課長。
○竹部文一建設課長  南国安芸道路及び安芸道路の事業化決定から現在までの進捗状況についてでございますが、まず南国安芸道路の芸西西インターから安芸西インター間につきましては、平成23年度に事業化されて以降、平成24年度に設計協議に着手しております。
 安芸市内分につきましては、平成25年3月に赤野西地区において設計協議の調印を皮切りに、平成29年2月、穴内中地区の設計協議の調印をもって、全6地区について設計協議が完了しております。
 既に穴内中地区以外の5地区におきまして、用地買収に入っておりまして、用地の進捗率につきまして、平成29年、ことしの3月末時点で約24%となっており、今後も引き続き用地調査、用地買収を推進していくとお聞きしております。
 また芸西東インター付近の赤野西地区では、ボックスカルバート工等の工事も着工されております。
 次に、安芸道路につきましては、平成24年度に事業化され、平成26年度から設計協議が始まり、平成28年1月に伊尾木地区で設計協議の調印がされて以降、ことし平成29年3月、安芸東、安芸中、安芸西地区の設計協議の調印をもって、安芸道路における全6地区につきまして設計協議が完了しております。
 用地調査を推進するとともに、伊尾木地区では用地買収に入っており、用地の進捗率は平成29年3月末時点で約1%となっております。
 今年度、平成29年度は川北地区及び馬ノ丁地区においても用地買収に着手、そのほかの地区においては用地調査を進めていくとお聞きしております。以上です。
○吉川孝勇議長  5番 徳久研二議員。
○5 番(徳久研二議員) 国と地元対策協議会の設計協議が完了いたしますと、次は境界立会、用地測量、用地交渉、そして買収と、起業地に係る用地作業が進んでいくわけでありますが、用地買収が完了いたしますと、いよいよ工事の着工になると思います。赤野の八流山はトンネル、穴内はほとんどが切り土、馬ノ丁から黒鳥の間はトンネル、赤野で一部高架橋がありますが、そのほかの地区はほとんどが盛り土と聞いております。例えば切り土やトンネル工事で出た土は盛り土へ使っていくと思いますので、安芸市のエリアの中では両道路をあわせてどの部分から具体的に着工していくのかお聞きをいたします。
 また、工区分けはどのようにしていくのかあわせてお伺いをいたします。
○吉川孝勇議長  建設課長。
○竹部文一建設課長  先ほど御説明しましたように安芸市内における南国安芸道路及び安芸道路につきましては、全ての地区で設計協議が完了し、全区間で用地調査、買収を推進しており、現在芸西東インター付近におきまして工事が着手されております。御質問の今後の工事着手時期、工区割り、順序等につきましては、用地買収等の進捗状況を踏まえ、今後検討し早期完成に向け取り組んでいくとのことでございます。
○吉川孝勇議長  5番 徳久研二議員。
○5 番(徳久研二議員) 芸西東インター付近、赤野の西のほうではもう一部工事に着工されておりますけども、そのほかの各工区の着工時期については市民が非常に関心を持っておるところでございます。各工区の着工時期は課長の今の答弁にもありましたように、いつごろになるのかなかなか私どもも何回聞いても国のほうからはお答えはいただけませんけれども、年度ははっきり国のほうも言えないかもわかりませんが、用地買収が完了して大体何年以内に着工するのか。地元のほうはそういうところが非常に気になるところでございますので、その辺について再度お伺いをいたします。
 また、南国安芸道路、また安芸道路とも着工から完成までにどれぐらいの期間がかかるのか。私どもが生きている間にできるのかどうかというところも非常に気にかかるところでございますので、着工から完成まで大体全国平均を見ていただいても構いませんが、10年以内には完成させてほしいなというのが私どもの願いでございますので、その辺を再度お伺いいたします。
○吉川孝勇議長  建設課長。
○竹部文一建設課長  用地買収が完了し何年以内に着工するのかとの御質問でございますが、一定区間におきまして用地買収の進捗が図られれば、埋蔵文化財の調査及び確認をした後に全体の工事施工計画及び工事用道路、土の切り盛りなどの状況により順次着工していくとお聞きしております。具体な時期についてはまだわかっていないというような状況でございます。
 また完成時期についての御質問ですが、各工区におきまして、トンネルや橋梁など工事の内容や進捗状況、また予算的な関係等もございますので、一律にはお答えしづらいが、早期完成に向け取り組んでいくということでございます。
○吉川孝勇議長  5番 徳久研二議員。
○5 番(徳久研二議員) 関連して、工事用道路とこれに伴う市道のつけかえ工事についてお伺いをいたします。安芸道路については、市道中道線と県道大久保伊尾木線がインター線として2車線に拡幅されることとなっており、県工事として既に着工されております。安芸道路は、この2本のインター線が工事用車両の進入路になると思います。
 南国安芸道路については、本線から国道へおりるランプ部と、穴内川の東側に新しい工事用道路が開設されると聞いております。穴内地区の段丘部は、市道穴内線が唯一の生活道路であり、対策協議会の地元要望の中で、国が工事用道路の開設を了承し、自動車道路完成後は市道として整備されると聞いております。国道と本線を結ぶランプ部は、津久茂町の西の得得うどん付近から、現市道穴内線のすぐ下を通り、終点部の大平まで上がっていくと聞いておりますが、この部分の工事が始まりますと馬ノ丁の坂の部分で市道が切り取られることとなり、坂の途中から市道のつけかえをする計画だと聞いております。
 馬ノ丁の坂はコルゲート管の不足による道路の陥没、強風の際の倒木・落石、ゆうべのような豪雨のときには崩土・落石・倒木と年に数回通行に支障を来す状況が生じてきております。南国安芸道路終点部のランプ部は、工事用道路を兼ねると思いますので、できればこの部分の着工を急いでもらい、馬ノ丁の坂の市道穴内線のつけかえを早期に実施していただきたいと思いますが、ランプ部の着工はいつごろになるのか。また市道のつけかえはいつごろの着工になるのかお伺いをいたします。
○吉川孝勇議長  建設課長。
○竹部文一建設課長  南国安芸道路終点のランプ部及び馬ノ丁地区の市道穴内線のつけかえ工事の着工時期についての御質問でございますが、現在ランプ部の入り口の周辺、国道55号の沿線におきましてはかなり用地買収が進んでおるところでございますが、国によりますと、用地調査、用地買収の状況を踏まえ判断していくということでお聞きしております。
○吉川孝勇議長  5番 徳久研二議員。
○5 番(徳久研二議員) 国道55号の津久茂付近はかなり用地買収が進んで、家も除却をされております。あの辺につきましては既にほとんどの家が壊されておりますので、やろうと思えばすぐに着工できるんではないかと思いますが、できれば今言ったような状況の中で、馬ノ丁の坂、いつ崩れてもおかしくない状況ですので、早期の工事着工をお願いしたいと思います。
 次に、高知東部自動車道全線についてお聞きをいたします。芸西西インターから香南のいちインター間、高知龍馬空港インターから高知南インターまでは既に開通いたしました。まだつながっていない高知南インターから高知インターの間は既に工事に着手されており、平成32年度の開通を目指して、現在急ピッチで建設工事が進められております。しかしながら、香南のいちインターから高知龍馬空港インターの間、そして芸西西インター以東はいつ完成するのか、安芸市民のみならず、安芸市以東の市町村や住民も一刻も早い完成を待ち望んでおります。これらの区間の完成時期は用地の関係や、国の予算の関係もあり、先ほど答弁にありましたように未定となっておりますが、高知南インターから高知インターまでが完成すれば、高知東部自動車道、全延長36キロメートルのうち、3分の2に当たる24キロメートルが完成するわけです。残るは香南のいちインターから高知龍馬空港インター間の3.5キロメートル、芸西西インターから安芸西インター間の8.5キロメートルのみであります。もう残りは3分の1となりますので、国に集中投資をお願いしたいところですが、まず安芸市民が今一番開通を待ち望んでいる、そして一部工事に着手されている香南のいちインターから高知龍馬空港インター間の開通時期、そして高知東部自動車道の全線開通はいつごろになるのか、できれば目標で結構ですので、国・県の最新情報をお伺いいたします。
○吉川孝勇議長  建設課長。
○竹部文一建設課長  現在香南のいちインターから高知龍馬空港インター間におきましては、調査設計、用地調査、買収を推進中で、工事につきましても物部川の両岸付近及びのいちインター付近で本格的に進められております。
 開通見通しの公表時期につきましては、用地買収状況や工事等の進捗を踏まえ判断していくとお聞きしております。また芸西西インター以東や高知東部自動車道全体における開通見通しの公表時期につきましても、繰り返しになりますが、用地調査、買収状況や工事等の進捗状況を踏まえ判断していくということでお聞きしております。
○吉川孝勇議長  5番 徳久研二議員。
○5 番(徳久研二議員) せっかく用地に協力してくれた方、またこの自動車道の要望活動に携わってくれた方もかなり高齢となっておりますので、これまで頑張ってくれた方が生きているうちに何とか完成をさせてあげたいなという気持ちが非常に湧き上がってくるわけです。できれば全線開通を少なくとも15年以内ということで、ぜひ私ども市議会のほうも頑張っていきますので、執行部のほうもよろしくお願いをしたいと思います。
 次に、周辺整備事業の地元要望内容についてお伺いいたします。高知東部自動車道南国安芸道路で6地区の対策協議会、そして阿南安芸自動車道安芸道路で6地区の対策協議会、あわせて12地区の対策協議会で本線に係る設計協議、自動車道整備に関連する周辺整備事業の協議が行われてきたと思います。道路・水路の新設やつけかえ、墓地移転、安全対策や生活に関連する事項など、多くの要望項目が出されたと思いますが、周辺整備事業はどういった内容が出され、どのように整備していったのかお伺いいたします。また追加要望や内容変更が出てきた場合はどのように対応していくのかあわせてお伺いいたします。
○吉川孝勇議長  建設課長。
○竹部文一建設課長  自動車道に関する各地区の対策協議会との設計協議におきましては、本線や側道の構造、自動車道により分断されるなど影響がある道路や水路のつけかえ、また新設、家屋・墓地・ビニールハウス等の移転、避難路や緊急避難場所の整備などの意見や地区の要望などをお聞きしながら協議を重ねてまいりまして、各地区の対策協議会、国土交通省の土佐国道事務所、高知県、安芸市の4者で設計協議の確認書を取り交わしております。
 また周辺整備事業につきましては、自動車道の整備に関連して実施する事業でございまして、自動車道周辺の道路や水路の拡幅、家屋・墓地・ビニールハウス等の移転、避難路や緊急避難場所の整備などにつきまして、土佐国道事務所長を立会人としまして、各地区の対策協議会、高知県、安芸市の3者で周辺整備事業の覚書を交わしております。
 今後、用地交渉や工事を進めていく中におきましては、議員御質問のように新たな要望や内容の変更等も出てこようかと思いますが、その場合につきましては、先ほど御説明しました4者で協議することとしております。以上です。
○吉川孝勇議長  5番 徳久研二議員。
○5 番(徳久研二議員) 次に、周辺整備事業の整備計画及び整備方針についてお伺いいたします。
 自動車道路の整備は多くの県民・市民が待ち望んでいたものでありますが、これによって市民生活、特に用地を提供していただいた方や近隣住民の生活に支障や不便を来さないようにしなければなりません。周辺整備事業の要望は多岐にわたりその数も多いことから、国・県の補助事業の活用や市の単独事業での対応も必要になってこようかと思われますが、周辺整備事業の整備計画はもう既に策定しているのかお伺いいたします。
○吉川孝勇議長  建設課長。
○竹部文一建設課長  周辺整備事業の整備計画でございますが、先ほど御説明しました周辺整備事業の覚書に概略ではございますが、整備内容及び施工予定年次をお示ししております。
 以上です。
○吉川孝勇議長  5番 徳久研二議員。
○5 番(徳久研二議員) ハウス園芸農家の皆さん方はハウスが起業地に係る場合は先に代替農地を確保しなければなりませんので、ハウスを建てるために代替農地を確保するための圃場整備事業など、一部既に工事に着工している周辺整備事業もありますが、そのほかの事業などは国・県の補助事業の確認、確約等は行っているのか、またいつごろから着工してどのぐらいの期間で完成させるのかなど、最終的にいつまでに完成させるのかという内容につきまして、どのような整備方針を持っておられるのかお伺いいたします。
○吉川孝勇議長  建設課長。
○竹部文一建設課長  周辺整備事業の事業主体は県及び市となりますが、国の交付金事業や県の補助金の対象となるものにつきましては、できるだけ活用することとしておりまして、県・市ともに優先的に取り組んでいくこととしております。
 また、事業の実施は先ほど御説明しました覚書にそれぞれ事業項目ごとに施工予定年次をお示ししておりますが、基本的には覚書を調印した翌年度から順次着手し、おおむね10年間で完了するように進めていくこととしております。以上です。
○吉川孝勇議長  5番 徳久研二議員。
○5 番(徳久研二議員) 大体大きな事業について地元要望がある場合につきましては、その事業が完成するか、完成までに仕上げるか、もしくは大体おおむね10年以内という計画を立てるのが通常でございますので、よろしくお願いしたいと思います。
 次の項目に移りまして、ごめん・なはり線の経営安定化対策と利用促進対策についてお伺いいたします。ごめん・なはり線が開通して早いもので15年目となります。平成14年7月1日に東部県民の悲願でありました列車が、後免駅から奈半利駅まで走り出し、高知駅へも1日16本の列車が直通乗り入れをしております。しかしごめん・なはり線は開通前から赤字経営が予測され、県と沿線市町村は昭和63年度から平成7年度まで8年をかけて10億円の経営助成基金の積み立てを行いましたが、後免町の高架や後免町駅、よしかわ駅、香我美駅の整備、イベント列車の購入等で開通前の平成13年度末には基金は4億円余りまで目減りしたことから、平成14年度から5年間で6億円の基金の再造成を行いました。またこれとあわせて、平成24年度までの10年間、固定資産税相当額を沿線市町村が基金へ拠出することとし、さらに平成25年度から平成29年度までの5年間は固定資産税相当額の25%を基金へ拠出することを申し合わせました。これらの経営支援の取り組みにより、毎年の欠損額を基金から補てんし、ごめん・なはり線の経営安定化を図ってきました。しかし運輸収入は平成20年度の4億2,880万円をピークに減少し、平成28年度は3億6,289万円まで落ち込んできています。鉄道経営助成基金も固定資産税相当額を基金へ拠出していたときは11億円台を保っていたと思いますが、25%相当額に減額したことにより、基金は減少してきていると思います。高架橋の耐震補強工事や列車の検査などについては国・県・市町村の補助事業で対応することにより、会社の負担を減らし、欠損額はかなり抑制してきてはおりますが、鉄道経営助成基金は現在どうなっているのか、積み立て当初から現在までの推移についてまずお伺いします。
○吉川孝勇議長  企画調整課長。
○野川哲男企画調整課長  お答えいたします。基金の造成と固定資産税相当額の拠出は議員が言われたとおりでございます。昭和63年度から平成7年度までの8年間、県と沿線市町村が10億円の積み立てを行い、平成8年度末で10億112万円となっておりましたが、その後開業に向けて駅や高架橋の整備などにより、開業前の平成13年度末には4億3,806万円に減少しております。このため平成14年度から5年間、6億円の基金の再造成とあわせまして、平成14年度から24年度までの10年間は固定資産税相当額を、25年度から29年度までの5年間は固定資産税相当額の25%を基金に拠出し、平成18年度末の基金残高は10億7,990万6,000円で、平成22年度末には11億6,777万9,000円となっておりました。しかしながら、ごめん・なはり線の収支は毎年赤字決算となっており、その欠損額を基金から補てんしていることから、平成22年度以降、基金は毎年減少し、平成28年度末の基金残高は短期貸付金を含めて、10億6,225万2,000円となっております。
○吉川孝勇議長  5番 徳久研二議員。
○5 番(徳久研二議員) 次に基金の今後の見通しと再造成の可否についてお伺いいたします。現在、基金への入金は貸付金の返済は別にして、沿線市町村からの固定資産税25%相当額と、金融機関からの預金利子、やなせたかし先生がつくってくれたキャラクターの版権使用料の一部、そして安芸駅へ設置している募金箱への寄附金だと思われます。現状でも支出に対して収入はかなり少なく、さらに固定資産税の25%相当額の拠出も平成29年度までの5年間の申し合わせであったと思いますが、これがもし廃止されますと基金への収入がほとんどなくなり、年間数千万円の欠損補てんの支出のみとなって、基金は一気に減少していきます。また運輸収入も10年後には3億円前後まで落ち込むのではないかと懸念されますが、そうなりますと年間1億円を超える欠損額になるのではないかと思います。この予測どおりに推移いたしますと、基金は10年もたないのではないかと思われます。鉄道経営助成基金の今後の見通しについてお伺いいたします。
○吉川孝勇議長  企画調整課長。
○野川哲男企画調整課長  基金の見通しということですけれども、ごめん・なはり線活性化協議会事務局が土佐くろしお鉄道の中期収支見通しをもとにシミュレーションをしておりまして、それによりますと基金残高は年々減少し、5年後の平成33年度には5億2,000万円、平成36年度で基金は底をつきまして、10年後の平成38年度には約2億円の資金が不足するという試算をしております。なお、平成30年3月が期限となっております軽油引取税の免税措置が延長され、また平成30年度から33年度に計画しておる高架橋の修繕工事に補助金が適用されれば、基金の減少は少し緩やかになり、5年後の平成33年度に6億7,000万円、10年後の平成38年度には1億3,000万円になると見込んでおります。
○吉川孝勇議長  5番 徳久研二議員。
○5 番(徳久研二議員) どうなったとしても鉄道経営助成基金はこのままで推移すると絶対にふえることはありません。県民人口が減少傾向の一途をたどり、特に芸西村以東の人口減少は著しく、若者や20歳以下の年少人口は急激に減少しています。中村・宿毛線とは異なり、ごめん・なはり線は特急は走っていませんが、そのかわり通学・通勤の定期収入で支えられています。地震や津波などによる大災害の場合などは列車が走れず収入は全くなくても社員に給料は払っていかなければなりません。災害や非常時の場合の対応のためには最低でも5億円の資金は必要だと考えます。
 土佐くろしお鉄道には内部留保金はなく、運転資金さえもままならない状況ですので、毎年度の欠損金の補てんと、キャッシュフロー安定化のための運転資金貸し付け等のことを考えれば、できれば10億円ぐらいはキープしておきたいと考えますが、今後固定資産税相当額の拠出はどうするのか、そして基金の再造成はどうするのか。固定資産税相当額の拠出や基金の再造成をする場合は、ごめん・なはり線活性化協議会の会長を市長が務めておりますので、安芸市が中心となってごめん・なはり線活性化協議会事務局長とともに、県や南国市、香南市、室戸市を初め、他の町村への説得をしなければなりませんので、安芸市としての考えをお伺いいたします。
○吉川孝勇議長  企画調整課長。
○野川哲男企画調整課長  まず固定資産税相当額の拠出についてですが、御指摘のとおり、沿線人口の減少や、高速道路の延伸などにより今後も厳しい経営状況が予想されますので、継続をしていく必要があると考えております。ごめん・なはり線活性化協議会におきましては、平成30年度から5年間、引き続き固定資産税の25%相当額を拠出する方向で議論をしております。
 また、基金の再造成につきましても、災害への対応やキャッシュフロー対策として一定額の基金は必要と思いますが、基金残高が10億円余りあるという現状の中で、現時点で基金を再造成することについては、県や関係市町村の合意を得ることは難しいと考えております。しかしながら、災害の発生や経営状況が想定より著しく悪化した場合などは、固定資産税相当額の拠出割合の見直しや、基金の再造成について県や関係市町村と協議する必要があると考えております。
○吉川孝勇議長  5番 徳久研二議員。
○5 番(徳久研二議員) 固定のほうは5年間延長するということですが、25%では非常に低額ですので、できれば相当額を拠出していただいたらどうかなという思いもあります。
 基金の再造成につきましては、減りだすと一気に億単位で出ていきますので、ここ二、三年様子を見たとしても、早目に対応していかなければならないのではないかと、事務局長の職というのは安芸広域の事務局長が兼任をしておりますが、大変な労力になります。他の市町村の首長さんと直談判をしなければなりませんので、やはり安芸市も一体となって協議を進めていってほしいというふうに思います。
 次に、開通15周年記念事業と利用促進事業についてお伺いいたします。ごめん・なはり線の開通を祝い、開通時には開通記念式典と記念事業、そして5年ごとに5周年記念事業、10周年記念式典と記念事業を行ってきました。記念事業は県民の皆さんや沿線市町村の住民の皆さんに改めて鉄道の意義や価値を理解してもらい、みんなでごめん・なはり線を愛し、守っていこうという目的で行ってきました。ごめん・なはり線は本年7月1日で15周年を迎えます。ごめん・なはり線の輸送人員は平成25年度の133万人をピークに減少傾向にあり、平成28年度は123万人と3年間で10万人も減少しています。昭和48年3月末に土佐電鉄安芸線が廃線となり、長い間待ちわびてやっと開通したごめん・なはり線ですので、みんなで乗って残していかなければなりません。東部の県民みんなでごめん・なはり線に乗る機会をふやし、15周年を祝いたいと思いますが、開通15周年記念事業はどのような事業を考えているのかお伺いいたします。
○吉川孝勇議長  企画調整課長。
○野川哲男企画調整課長  開通15周年記念事業につきましては、ごめん・なはり線のPRと利用促進につなげるため各種事業を予定しております。その主なものとしては、4月から5月の土・日・祝日の21日間、太平洋パノラマトロッコ列車を運行し、列車内での地域特産物の販売や観光ガイドを行いました。また11月には開通20周年を迎える中村・宿毛線とタイアップして1泊2日でツアーを組み、高知県を横断する高知県横断列車の運行を予定しております。このほか、開通記念日の7月1日に安芸駅で開催する開通記念イベントや鉄道利用者への記念品や景品の配布、また東部観光協議会が維新博に合わせて行う周遊キャンペーンの共同開催を予定しております。さらに15周年を記念して、先般1番議員から御提案のあった後免駅を除く19駅で駅メロの変更をすることとしております。以上です。
○吉川孝勇議長  5番 徳久研二議員。
○5 番(徳久研二議員) 鉄道は経営支援だけではどうしてもだめですので、やっぱり皆で乗ってあげなければどうしても運輸収入はふえません。ぜひそういったことを考えて少しでも機会があればご・な線に乗っていただきたいと思います。
 次に利用促進事業の取り組みについてお伺いいたします。利用促進事業はごめん・なはり線活性化協議会が事業主体となることから、開通当初から協議会構成市町村の負担金と一部事業に対する県補助金で実施してきましたが、協議会構成メンバーである県も市町村と同等の負担をしてほしいと、県には一部事業の補助金ではなく、全事業に対する負担金での支出をずっと要望し、10周年目の平成24年度からやっと2分の1の負担金を出してもらっております。
 また、市町村の負担金は基金への負担割合と異なり、均等割10%、人口割45%、基準財政需要額割45%となっております。これによって安芸市の負担割合はわずか6.78%となっております。平成29年度で言えば15周年記念事業も含めた利用促進事業全体の予算1,040万円に対しまして、安芸市の負担はわずか70万5,000円であります。
 全国の第三セクター路線の中でも運輸収入やその他の収入の増につながるような効果的な利用促進事業を実施しているところがあると思いますので、こうした三セク路線も参考にして、ごめん・なはり線の利用促進の取り組みの強化を図るべきだと思います。全国のローカル線の中で頑張っているところは、どこも沿線自治体が鉄道事業者と一緒になって知恵を出し合い、鉄道利用を向上させるために前向きに取り組んでいます。土佐くろしお鉄道の社員からの提案や、安芸市も職員にもっと問題意識を持ってもらい、チーム安芸市として職員から利用促進事業についての提案をしてもらうなどの取り組みも必要ではないかと考えますが、ごめん・なはり線の利用促進について執行部の考えをお伺いいたします。
○吉川孝勇議長  企画調整課長。
○野川哲男企画調整課長  ごめん・なはり線の利用促進につきましては、将来の鉄道利用に期待ができる小学生など子供向けの体験乗車や、東部地域で開催されるイベントとの連携事業など、これまで取り組んできた事業を継続するとともに、新たな利用促進策として、安定的な収入が見込める通勤定期利用者の増加対策を考えております。具体的には定期利用者のパークアンドライドや通勤時間帯の車両増結、マイカー通勤からの転換を促すため、初回限りの格安定期の試験販売などを検討しております。このほか、新たな利用者の確保と利便性の向上につながる新駅、あき総合病院前駅設置の検討や、空港とのアクセス向上として、のいち駅から空港乗り合いタクシーの広報強化。さらには中村・宿毛線が昨年度外部専門家の支援を受けて、中期経営計画を策定しておりますが、その計画の中でごめん・なはり線で活用可能な事業やサービスの水平展開も考えております。
○吉川孝勇議長  5番 徳久研二議員。
○5 番(徳久研二議員) 第三セクだけではなく、JR線のローカル線も含めて、あちこちかなり経営状況は厳しい、特にローカル線はもう特に厳しいわけですけど、その中でもやっぱり効果が出ているところは鉄道事業者だけでは何ともならん部分がありますので、沿線自治体がかなり力を入れて、鉄道事業者と一体的になって取り組みを進めているところはやっぱりそれなりの成果が出ておると思います。ですから企画だけ、また活性化協議会の事務局だけで考えたって無理やと思います。ですから各課がご・な線の利用についてやっぱり知恵を出していただきたいと思います。今までやってきたことにつきましては、私どもも一生懸命考えて取り組んできたわけですけれども、1人、2人の人間の知恵ではどうしても何ともなりませんし、多くの人間の知恵で何とかご・な線を盛り上げていっていただきたいというふうに思います。
 次に利用促進に関連して、ごめん・なはり線における高知駅までのICカードの利用についてお伺いいたします。現在高知県内ではとさでん交通のバス、路面電車、高知東部交通などのバスではICカード「ですか」が利用できるようになっております。ICカードを持っていれば列車やバスを利用する場合でも一々小銭を準備する必要もなく、車内の料金表を余り気にすることもなく安心して利用ができると思います。バス利用者はほとんどの方がICカード「ですか」を利用していると聞いております。JRは独自のICカードを検討しているということから、高知駅まで列車の乗り入れをしているごめん・なはり線でのICカード「ですか」の利用が困難になっていると聞いておりますが、鉄道の利用をふやしていくためには今後ICカードの利用は絶対必要ではないかと考えますが、これについて安芸市はどう考えておられるのか、また県、JR、土佐くろしお鉄道はどう考えておられるのかお伺いいたします。
○吉川孝勇議長  企画調整課長。
○野川哲男企画調整課長  ICカードの導入につきましては、議員も御承知だと思いますが、過去に県、土佐くろしお鉄道、JR四国、株式会社ですかの4者で検討した経過がございますが、導入費用やランニング費用が非常に多額になること、また「ですか」は全国交通系ICカードと相互利用ができないことからその後検討を中止しております。
 御承知のとおり、ごめん・なはり線はJR土讃線と相互乗り入れをしていることから利用者の利便性を考えた場合、両者が同時にICカードシステムを導入しないと効果が期待できません。しかしながら、JR四国においては、現時点で高知県内へのICカードシステム導入の具体的な計画はなく、仮に導入するとしても、現在瀬戸大橋線等で利用できるICOCAなど、全国共通のICカードシステムになるのではないかと聞いております。また土佐くろしお鉄道が導入するとした場合、少なくとも数億円の初期費用と、毎年多額のランニングコストが必要となることから、現時点でごめん・なはり線への「ですか」導入は現実的ではないと考えております。このことにつきましては、県、土佐くろしお鉄道も同じ考えでございます。
○吉川孝勇議長  5番 徳久研二議員。
○5 番(徳久研二議員) 長い間夢見てきた四国新幹線の話も、四国が今、一つになって国へ要望活動を始めたところでございますし、狭い四国で愛媛県のICOCA、それから高知県の「ですか」ばらばらのカードがあるわけですが、田舎に生活をしておりますと、やはり公共交通を利用するにしても非常に不便な、便数も少ないこともありますけれども、こういったICカードも使えないということもありますので、今後やっぱり地域に人が残り、それから公共交通を利用促進していくためには、やっぱり取り組んでいくべき大きな課題だと思います。その辺につきましては県も課題認識は持っておると思いますが、大きな補助金も出しておりますので、鉄道、それからバス両方が生き残れる形でぜひ取り組んでいただきたいというふうに思います。これは安芸市だけが頑張ってもどうにもなるものでもありませんので、やはり中心になっていただかないかんのは県とJRだと思います。その辺につきまして強く要望していっていただきたいというふうに思います。
 最後にごめん・なはり線の南海トラフ地震と津波対策についてお伺いいたします。ごめん・なはり線はのいち駅以東は津波浸水区域内の海岸線を走る全線において高架橋が多いことから、既に国・県・関係自治体の補助事業により耐震補強工事を実施しています。最初は国の補助事業を活用するため、幹線輸送道路に影響のある箇所、と言ってもなかなかわかりませんので、いわゆる国道55号と交差する箇所の落橋防止などの耐震補強工事から始まり、最終的には補強が必要な高架橋は全部耐震補強工事を行うと聞いておりますが、全体の整備計画はできているのか、またこれら補強が必要な高架橋の耐震工事が終了するのはいつごろになるのかお伺いをいたします。
○吉川孝勇議長  企画調整課長。
○野川哲男企画調整課長  まず耐震工事につきまして御説明いたします。耐震工事につきましては、昭和58年4月版国鉄建造物設計標準解設に基づいて設計建設された建造物は、震度7の阪神淡路大震災、また震度6強から6弱の東日本大震災において、いずれも明らかな被害が認められなかったことから、この基準の前に建設されたものを対象に耐震診断を行い、耐震補強工事を実施することとしております。
 ごめん・なはり線で対象となる高架橋は1,316本あり、平成24年度に耐震性調査を行い、倒壊するおそれがあると判断された314本の整備計画を策定しております。314本のうち緊急輸送路に影響する114本につきましては、平成26年度から28年度の3カ年計画で耐震工事を実施しております。残りの200本につきましては、平成29年度から38年度までの10カ年で計画的に整備することとしており、補強が必要な高架橋の耐震工事は、平成38年度に終了する予定でございます。
○吉川孝勇議長  5番 徳久研二議員。
○5 番(徳久研二議員) わかりました。国道と交差しているため4年前に施工した下山の鎌倉架道橋と西地架道橋の2カ所の落橋防止工事以外は高架の橋脚の補強をメーンとして耐震補強工事を行っていると思いますが、一つ心配なのは、この補強工事は、先ほど阪神淡路の地震のレベルを参考にしているということですが、最大レベルの地震、またもう一つ心配なのは、津波ですが、押し波・引き波の津波の強さにも高架橋が耐えられる構造になっているのかお伺いいたします。
○吉川孝勇議長  企画調整課長。
○野川哲男企画調整課長  橋梁及び高架橋の耐震設計は、L1地震動とL2地震動の2種類の地震動に基づいて設計をしており、震度ではなく加速度、いわゆるガル値を用いて設計を行っております。L1地震動は設計対応期間内に数回発生する地震動で、L2地震動は現時点で考えられる最大級の地震動とされており、L1地震動に対しては壊れないように、L2地震動に対しては壊れても倒壊しないような設計となっております。したがいまして昭和58年以降の設計基準で設計されたものについては、倒壊に至る可能性は極めて低いものと考えております。
 次に津波についてですけれども、一般的に津波に対する設計は基準として確立されたものはございませんので、津波の波力に対しての検討は行われておりません。ただ津波に対する外圧とは異なりますが、河川内の橋脚については地震時の動水圧を考慮した設計となっております。
 以上です。
○吉川孝勇議長  5番 徳久研二議員。
○5 番(徳久研二議員) 最後にトンネルについてお伺いいたします。東日本大震災の際に岩手県の三陸海岸を走っている三陸鉄道は、地震よりも津波によって大きな被害を受けたと聞いております。三陸鉄道はリアス式の海岸線を走り、トンネルが数多くありますが、トンネルが崩れたという話は聞いておりません。トンネルは構造上地震には強いと思われますが万が一ということがあります。ごめん・なはり線には夜須で2カ所、赤野・穴内で2カ所、大山と下山で3カ所、安田で1カ所、田野で1カ所、合計9カ所にトンネルがあるわけですが、施工して40年を過ぎている古いトンネルもありますので、トンネルの耐震はどうなっているのかお伺いいたします。
○吉川孝勇議長  企画調整課長。
○野川哲男企画調整課長  トンネルにつきましては、議員も言われましたように、高架橋や橋梁に比べて地震による被害が少ない構造物でございまして、過去にも地震によって大きな被害は起こっておりません。設計基準では、土かぶり、地形、地質、立地条件、周辺環境等に応じて地震の影響を考慮した設計となっております。以上です。
○吉川孝勇議長  5番 徳久研二議員。
○5 番(徳久研二議員) ごめん・なはり線につきましては、運行、経営、それから運行しておる土佐くろしお鉄道でございます。それからその経営支援と利用促進については、ごめん・なはり線活性化協議会が担当しておりますが、どちらもそれぞれの担当部門だけでは何ともならない部分がありますので、やはり沿線自治体、県、それから土佐くろしお鉄道、それからごめん・なはり線活性化協議会の4者がやっぱり一体となって取り組んでいかなければならないものでございます。それぞれが頑張れ、頑張れと尻をたたいても何ともなりませんので、やはり一番この辺の課題を克服できるのが県と沿線自治体です。利用するというのは一番大事ですので、ぜひ協力をして、ごめん・なはり線を残していってほしいというふうに思います。
 以上で私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
○吉川孝勇議長  以上で5番徳久研二議員の一般質問は終結いたしました。
 暫時休憩いたします。
     休憩  午前11時

添付ファイル1 一般質問 徳久研二 (PDFファイル 269KB)

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