議会会議録

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一般質問 令和5年 » 令和5年第2回定例会(開催日:2023/06/05) »

一般質問 佐藤倫与

質疑、質問者:佐藤倫与議員
応答、答弁者:企画調整課長、市長、農林課長兼農業委員会事務局長

     再開  午後1時56分
○徳久研二議長  休憩前に引き続き会議を開きます。
 3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) 通告に基づき、一般質問を行います。
 1、市役所庁舎及び市立安芸中学校跡地活用に関する報告書を受け、今後の取組について伺います。
 まず、市役所庁舎の跡地活用に関して、今議会開会日に市長開会挨拶において、新庁舎での業務開始時期につき、来年1月初旬頃に向け取り組んでいるとの発表がありました。いよいよ新庁舎で業務が始まると同時に、現庁舎での人の流れが止まります。
 今の安芸市は、現庁舎を中心にまちづくりがされてきた中、跡地活用についてはまだ具体的な活用方法が決定されていません。具体案が決定されるまで、この現庁舎は取り壊されないままなのでしょうか。今でも市役所が休みの土・日は、静かで寂しいぐらいです。1年ないし2年後、安芸市の顔とも呼べるこの場所はどのような姿になっているのでしょうか、お伺いします。
○徳久研二議長  企画調整課長。
○大野 崇企画調整課長  お答えいたします。
 今後のこの跡地なんですけれども、建物自体は、これは前に実施計画でもお示しをしておりましたけれども、令和6年度から7年度ぐらいにかけては、これから建物について取壊しをしていくかどうか、そういったことになるというふうに今のところは想定をしておりまして、実施計画のほうでもお示しさせていただいているところでございます。以上です。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) 今現在、具体的で確定的なことはお答えにくいかとは思いますが、この場所で老朽化した庁舎が廃墟となり、長時間残ることのないようよろしくお願いいたします。
 今年3月、市役所庁舎及び市立安芸中学校跡地活用に関する報告書が公表され、跡地活用における基本理念及び跡地活用の方向性が示されました。多くの市民の関心を集める跡地活用です。
 この報告書の中の基本理念と方向性を伺います。
○徳久研二議長  企画調整課長。
○大野 崇企画調整課長  お答えいたします。
 跡地活用の基本理念として、市庁舎は、市内外からの多様な世代が交流し、にぎわいやつながりを醸成する空間という理念が取りまとめられております。これは、中心市街地の交流拠点として幅広い年代が集い、つながることで、にぎわいが生まれる場所がイメージされたものでございます。
 次に、安芸中学校は、文化、スポーツ、ビジネスなど新たなチャレンジを創造する空間という理念がまとめられております。こちらは、良好な交通アクセスという立地を生かし、市内外から多くの人が訪れ、新しい挑戦が生まれる活力ある場所がイメージされたものでございます。
 以上です。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) 基本理念はお答えいただいたかと思いますが、跡地活用の方向性については答弁いただけないでしょうか。
○徳久研二議長  企画調整課長。
○大野 崇企画調整課長  跡地活用の方向性。
 跡地活用の方向性については、これから具体的なものを絞り込んでいくということを先月立ち上げました本部会において取り組んでいくということになりますので、議会の開会挨拶でも市長が述べましたように、一定の方向性を年度末までにお示しするということになろうかと思います。
 以上でございます。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) それでは、報告書のページ、11ページに書かれています跡地活用の方向性に掲げられた市庁舎については、1、多様な幅広い世代が集い、交流する活気のある場所、以下3つ、安芸中学校についての3つも、あくまでも活用のイメージの提案であって、跡地活用の方向性ではないという理解でよろしいでしょうか。
○徳久研二議長  企画調整課長。
○大野 崇企画調整課長  跡地活用の方向性ではないことはないんですけれども、この報告書にまとめられているものは、跡地活用の可能性は十分あり得るものがまとめられたものでございますので、市民の方の様々な御意見、考え、そういったものが詰まったもので、それをまとめたものがこの報告書でございますので、これを基に活用と、活用できるかどうか、活用策を絞り込んでいく、そういったものの材料となるのがこの報告書でございます。以上です。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) そしたら、ここに掲げられている跡地活用の方向性というのは、絞り込む材料ということで理解いたします。
 改めまして、それでは、この報告書は、誰から誰に宛てた報告書と理解すればよろしいでしょうか。
○徳久研二議長  企画調整課長。
○大野 崇企画調整課長  お答えいたします。
 このたびの報告書は、高知大学の坂本先生を委員長とした市内団体の代表者や公募による一般市民等で構成された市役所庁舎及び市立安芸中学校跡地検討委員会から安芸市に対して提出されたものでございます。以上です。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) さらにお聞きします。
 この報告書は、どういった意味、位置づけにあると捉えればよろしいでしょうか。
○徳久研二議長  企画調整課長。
○大野 崇企画調整課長  お答えいたします。
 どういった位置、立ち位置にあるというようなことでございます。
○徳久研二議長  市長。
○横山幾夫市長  お答えいたします。
 この報告書は、どういった意味を持っているのでしょうかという御質問でございます。
 跡地活用に関するこの報告書は、様々な手法を用いて市民の皆様からいただいた御意見が整理、要約をされておりまして、両施設において活用の可能性があるものは排除しない形で取りまとめられております。
 非常に多くの市民からの御意見や、両施設跡地に対する思いが詰まった報告書でございますので、今後、本部会で具体的な活用策の調査・研究及び活用方針を決定するための重要な手引書という意味を持つ報告書というふうに認識をしております。以上です。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) では、市民の多様な意見を集め、それを検討委員会から市長へと宛てたものという理解でよろしいでしょうか。私自身がこの報告書を初めに手にしたときに迷うところがありましたので、答弁をいただき、共通理解を持って進めることができます。ありがとうございます。
 次に、報告書ができるまで、先ほどの答弁の中にもあったかもしれませんが、市民がどのように関わってきたのか、改めてお聞きします。
○徳久研二議長  企画調整課長。
○大野 崇企画調整課長  お答えいたします。
 まず、検討委員会の前段として、跡地活用の検討手順や手法等について整理をするため、令和元年度に高知大学や安芸商工会議所の関係者を外部委員として構成する跡地活用検討準備委員会に市民の参加をいただきました。
 この準備委員会を経て、令和2年度には、跡地活用の可能性を探るため、検討委員会を立ち上げ、市内団体の代表者や市民から公募した委員等に約2年半にわたり、御参加をいただきました。
 このほか、より幅広い世代の御意見を聴取するため、安芸市にお住まいの18歳〜75歳までの2,000人を対象とした市民アンケート調査や、地元高校生らも参加する市民ワークショップの開催等に取り組んでまいりました。以上です。
 ごめんなさい、もうちょっと追加で。
 なお、当委員会で議論をされました検討内容、これまでの検討内容につきましては、随時、市のホームページで公開するなど、市民の皆様に対しては、透明性、客観性、公正性を担保できるようにも努めてきたところでございます。以上です。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) 私も議員になる前に2回ほどワークショップに参加をさせていただきました。本当に、そのワークショップに限っても多種多様な多くの意見が上がりました。
 その中で、この報告書を仕上げるまでにどのような手順を行ってきたのか、お伺いします。
○徳久研二議長  企画調整課長。
○大野 崇企画調整課長  お答えいたします。
 跡地活用検討委員会では、先ほども答弁しましたように、様々な手法で多くの市民参画を得て、御意見、お考えを頂戴しました。これまでに集まりました活用のイメージや具体的な活用策から検討委員会としての最終的な結論を導き出すため、検討委員会による委員によりますワークショップを開催いたしました。
 このワークショップでは、実現性のある活用策についての議論を基本に、跡地活用に関する活用イメージとその目的について、施設ごとに協議、検討を重ねた上、結果を取りまとめたところでございます。以上です。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) この報告書は、ホームページでも公開されていて、関心のある市民がたくさん御覧になると思いますので、具体的な記載について幾つかお伺いします。
 報告書11ページ、よろしいでしょうか。
 安芸中学校の跡地活用の方向性の欄に、(2)、そこで、本市では現在、スポーツキャンプのまちづくりに取り組んでいることから、既存の施設を活用したスポーツ合宿施設を整備することで、近隣の体育施設等と連携した、さらなる交流人口の増加が図られると記載がありますが、ここに書かれている近隣の体育施設等とはどこを指すのか、お聞きします。
○徳久研二議長  企画調整課長。
○大野 崇企画調整課長  お答えいたします。
 近隣の体育施設とは、主に総合運動場やドームを指しているものでございます。以上です。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) その総合運動場とドームというのは、安芸市内の施設を限定して指しているのか、お聞きします。
○徳久研二議長  企画調整課長。
○大野 崇企画調整課長  安芸市内の施設でございます。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) 活用イメージとして、どういった狙いで提案されているのかについてもお聞きします。
○徳久研二議長  企画調整課長。
○大野 崇企画調整課長  お答えします。
 活用イメージの狙いとしては、野球などによる交流人口の拡大として、市内の宿泊所では対応し切れない大人数による合宿の受入れを、イメージを中学校ではしておりますので、そこと連動した形での体育、運動場とかドーム、そういったイメージでここに記載があるものでございます。
 以上です。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) この11ページの記載を見たときに、安芸中学校の跡地活用の方向性3点は、上の市庁舎の3点と比べるとより具体的な記載だなと思います。というのは、2番目に、合宿機能を備えたスポーツ施設や市民の健康づくりが行える場所と、3つのうちの1点がそのような具体的なことが書かれていますが、どうしてでしょうか、お伺いします。
○徳久研二議長  企画調整課長。
○大野 崇企画調整課長  お答えいたします。
 中学校のほうは、市庁舎と比べまして、よりちょっと具体的な活用イメージがあるんですけれども、中学校は、既存の校舎とかプール、武道館とか体育館、そういったものの施設が活用できるという前提にありましたことから、より皆さんの意見としては具体的な提案があったものというふうに考えております。以上です。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) 理解できました。ありがとうございます。
 12ページに移ります。
 ここでは、具体的な活用イメージとその目的として20を超える例示があります。その一つに、商業・飲食業の分類で、商業施設を誘致するとあります。一言で商業施設といっても様々な業態があり、民間の力も必要かと思いますが、実現していくとすれば、どのような取組を想定しているのか、お聞きします。
○徳久研二議長  企画調整課長。
○大野 崇企画調整課長  お答えいたします。
 こちらは、高速道路の延伸を見据え、東部地域の拠点となるような商業施設や県内外からの広域的な誘客により、地場産品等の経済効果が期待できる直販施設やショッピングモールのような複合商業施設等が想定されております。以上です。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) まだそれ以上の具体的な取組としては、例えばどこかに声をかけるであったりとか、コンサルを入れるとか、そういったことは考えていない段階なのでしょうか、お聞きします。
○徳久研二議長  企画調整課長。
○大野 崇企画調整課長  お答えします。
 これから活用の可能性について、どういったものがよろしいのかということを議論してまいりますので、その中で必要に応じて、どこが主体でやっていくのかとか、本当に商圏として成り立つのか、そういったことの課題整理なんかもしていくこととなると思います。以上です。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) 次に、23ページに移ります。
 参考資料として、事業者アンケート調査の結果が記載されています。経済活動の視点がより濃く表れていて、市民アンケートの調査結果とはまた違い、面白く拝見させていただきました。
 その中の自由意見の一つにある、人口が多くないから公共施設兼リモートワーク拠点がよいとの意見について、とても短い一文なので、意図をより詳しくお聞きします。
○徳久研二議長  企画調整課長。
○大野 崇企画調整課長  お答えいたします。
 人口が多くないから公共施設兼リモートワーク拠点とありますということで、その意図ということでございますけれども、人口減少時代において、老朽化し、更新が必要な図書館や市民会館といった公共施設に加え、国道に面した良好なアクセス環境を有していることから、移住者のためのテレワーク施設やサテライトオフィスといったリモートワークができる機能を備えた施設として活用の可能性があると考えられたものでございます。以上です。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) (2)の今後の意見集約と具体化の道筋についてに移ります。
 率直に申し上げて、もっと絞られた方向性や具体案が提示された報告書が来るのだと、見るまでは想像しておりました。今回の報告書では、現在もまだまだ多種多様な意見、例示が挙げられた段階なのだなという印象です。なぜこのような報告書になったのかを答弁をいただき、理解することができました。
 今後、どうこの多様な意見を集約し、具体化していくのでしょうか、お聞きします。
○徳久研二議長  市長。
○横山幾夫市長  お答えいたします。
 先ほどの答弁の中でも触れましたが、このたびの報告書は、市民の思いが詰まっておりますので、活用の可能性があると考えられる案はできる限り排除しないように取りまとめられております。
 跡地活用検討本部会におきまして、現庁舎周辺の市街地を中心としたまちづくりを進めるため、この報告書を基に具体的な活用策の候補を整理してまいります。
 活用に当たっては、どのような効果が考えられるか、実現のために乗り越える課題は何か、これら活用策の具体化に向けた確度、確実さを探るため、内容によっては民間企業を対象に、市場性の有無や実現可能性の把握を目的とするサウンディング型市場調査等の実施も視野に入れております。
 いずれにしましても、両跡地とも人の流れをつくり、人が滞在する、そしてまちににぎわいと活気を与え、地域活性化につながる活用を基本に調査・研究を進め、適宜、議会、市民の皆様に経過を御報告したいというふうに考えております。以上です。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) 今、適宜、今後も議会や市民の皆様に報告をしていくとのことでしたが、具体的にはどのような方法を予定されておりますか、お聞きします。
○徳久研二議長  企画調整課長。
○大野 崇企画調整課長  お答えいたします。
 今後は、先月立ち上げました本部会において、具体的な活用策の絞り込みや活用する上での課題整理などを進めていくこととなります。
 市民の皆様や議会の皆様には、展開がありましたら、その都度御報告をしてまいります。ホームページや広報、議会の定例会などで進捗状況については確実に御報告したいというふうに考えております。
 最終的には年度内というふうなことを一つのめどとしておりますけれども、一定の方向性は。一定取りまとめましたら、市としての方向性、具体的な活用案がまとまりましたら、パブリックコメントも実施したいというふうに考えております。以上です。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) これまでできる限りの方法で市民の声を聞いてこられ、これからも市民に丁寧に説明を重ねた上で活用方法をいつか選択するのだと答弁をいただきました。そうして、選ばれた方法が安芸市民のためになるのであれば、全力で力になりたいと思っています。
 昨日の9番議員の一般質問の中で市長は、商店街やKマート跡の活性化については、あくまで住民が主導で取り組むべきと述べられ、聞きながら私も一定の理解はできました。
 一方で、市役所庁舎と中学校校舎の跡地については、そもそもの発端が大型公共施設の移転を決断した行政側にあり、今後のまち全体の活性を主導するべきは市であります。
 跡地活用に対する市長の考えをお聞きします。
○徳久研二議長  市長。
○横山幾夫市長  議員がおっしゃられたとおり、行政主導で跡地活用を進めてまいりますが、当然、市民の方の考え、意見が最重要かなというふうには考えております。
 現在の市庁舎は、東庁舎が昭和34年に建設された後、業務量の増加などに伴い、北庁舎や西庁舎が敷地内に増築されるなど、60年以上にわたって広く市民に親しまれてきた貴重な公共空間でございます。
 また、昭和51年に建設された安芸中学校につきましても、45年を超える長い歴史があり、卒業生のみならず、保護者や地域住民の思い出が詰まった場所でございまして、両施設の跡地活用については、多くの市民の関心が集まっているというふうに認識しております。
 両施設の立地特性上、そこに新たなにぎわいや交流人口の創出が図られれば、中心市街地のみならず、安芸市全体の活性化や地域経済の浮揚に資することが期待されます。市民の大切な施設、財産を今度はどういった形にどのように使っていただくのか、たくさんの市民の思いが詰まった報告書を最大限活用させていただき、市長である私が責任を持って方向性をお示ししたいと考えております。以上です。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) 冒頭で述べたとおり、長年、現庁舎を中心にまちづくりが行われてきた安芸市で生活を営んできた、たくさんの市民の暮らしに大きな影響を及ぼす庁舎移転まであと半年となりました。庁舎を移転させると決断するときから、また新しい敷地に統合中学校を建設すると決断するときから、必然的に残される跡地をどう活用するかが次の時代の安芸市のまちづくりにとって最も重要な課題となっているはずです。
 何をもって跡地活用が成功したと言えるのか、すぐに答えが出ることではなく、誰にも正解を見通すことはできません。より一層深刻化する人口減少や防災対策と地域活性化という両立し難い難しい判断になるかと思いますが、我々市民は、市長が最善の策を導いてくださると信じております。
 それでは、2つ目の質問に移ります。
 市が主催の委員会や協議会での構成についてお聞きします。
 まず、年齢や性別のバランスについて。
 令和3年12月議会においても、私は市の将来の方向性を協議する会で男女のバランスを意識して委員を選定する必要があるのではないかと質問いたしました。その思いは、議員活動をしてくる中でより一層強くなっています。
 今、日本の最重要政治課題は、危機的な少子化であるとされ、もう取り返しのつかない段階にあると指摘する声もあります。その中で、子供を増やすにはどうすればいいのか。答えはシンプルで、女性が子供を産むことです。そのためには、現代の女性に産み方の自由、女性が必ずしも結婚を前提にしなくても子供を産み育てられる選択肢を増やす必要があると考えます。
 伝統的に全国トップクラスの離婚率が続く高知県で暮らす私たちですが、必ずしもネガティブに捉える必要はなく、現代の女性にとって結婚制度が不自由なものであれば、解消したり、初めから選択をしない、それでも子供が欲しかったら積極的に出産できる社会づくりを率先して実践してはどうでしょうか。
 様々な意思決定の場に女性や若い世代の声がより多く反映されれば、結婚にとらわれなくても女性一人で子供を複数人育てられる、経済的に自立できる環境をつくり、子供が増える未来をつくることも可能であるはずです。これからの若い女性に子供をたくさん産んでもらうことを望むのであれば、市が主催する委員会や協議会においても、若い世代や女性を増やす必要があります。
 前回、担当課長から、役職にとらわれない人材の登用と男女の均等を図るよう、全庁を通じて、より一層意識を傾けていくとの前向きな答弁をいただきました。新年度を迎え、どのような状況でしょうか。
○徳久研二議長  企画調整課長。
○大野 崇企画調整課長  お答えいたします。
 どのような状況かということについて、ちょっと数値的なところで女性の登用率についてお答えしたいと思います。
 本市が主催する委員会や協議会での構成でございますけれども、ちょっと今の段階ではまだ総会とか役員会が開かれていない委員会などもございまして、団体等もございまして、正確に把握できていない状況でございますが、現時点で確定しておって把握可能な委員会についてのみお答えしたいと思います。
 現在、安芸市では、審議会や委員会など約50の常設機関がございまして、まずこれら機関の、先ほど御質問にもありました構成員の年齢割合、これについては多くの団体で把握ができておりませんので、数値はお答えできないものでございます。
 次に、女性の登用率につきましては、現時点で31.8%となっております。昨年と比較いたしますと、昨年が32.1%ですので、0.3ポイントの減少と、現時点では0.3ポイントの減少となりますが、約10年前の平成26年度の27.5%より今は4.3ポイント上昇しておりますので、取組は一定前進しているものと考えております。
 現在、それぞれの所管課においても積極的な女性人材の登用を進めており、男女委員のバランスに配慮するなど高い意識を持って取組を進めているところでございます。以上でございます。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) 数値としては把握できないものも多いとお聞きしました。
 また、1年足らずのことですので、ここでの多少の0.3%の減少について申し上げるつもりはありませんが、担当されている課長としては、肌感覚として今前向きに適正なバランスが実現に向かって進んでいると感じておられますでしょうか。もし課題があるとしたら、どういったことが挙げられますか、併せてお聞きします。
○徳久研二議長  企画調整課長。
○大野 崇企画調整課長  お答えいたします。
 進んでいるかどうかという肌感覚ではどうかということなんですけれども、ちょっと申し添えをさせていただきますと、先ほど私、現時点で31.8%というふうに申し上げましたけれども、高知県の平均が30.6%、全国の平均が30.1%、全国の市や区は30.8%と、いずれも安芸市のほうが数値的には現段階では上回っているという状況にありますので、ここでも一定高いところにあるのかなというふうには、比較すると、位置にあるのかなというふうには思います。
 それから、課題があるとしたらということでございますけれども、審議会等の設置目的や役割を踏まえた委員の人選を進める上では、関係団体の代表の方がやはり男性ということが非常に多い、充て職ということもあって多いということとか、あと弁護士、医師、大学の教員とかをはじめ、専門的知識を要する分野への女性の進出がまだ少ないことなどが依然として挙げられております。
 こうしたことから、女性人材の育成や掘り起こしを国を挙げて今取組もしておるところなんですけれども、国においては、今月5日に女性版骨太の方針として、女性活躍の経済成長の好循環の実現に向けた取組の推進など、社会全体で女性活躍の機運を醸成し、おのおのが個性と能力を発揮できる社会の実現を目指すと示したところでございます。
 このように、社会全体の動きを後押しに、安芸市においても女性の社会参画が進みやすい環境づくりに取り組んでいきたいというふうに考えております。以上でございます。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) 男女共同参画という言葉が言われ始めてから随分たつように思います。人口の半分の女性としては、30%で満足してほしくないというのが正直な気持ちです。
 1970年代の第2次ベビーブームが終わると、出生率は減少に転じ、少子化は既に50年も続く問題となっています。変わらなければいつまでも変わりません。
 それでは、次の質問に移ります。
 最後の質問です。
 次に、農業委員会についてお聞きします。
 私は、行政書士をしていて、農地を転用する手続の代理をすることがあります。その際、農業委員会を通して県に申請書を提出するのですが、個々のケースで細々と思うところがあり、農業委員会の性格について調べてみました。
 大成出版社の「農地法読本」によると、農業委員会は、普通地方公共団体の一執行機関という性格を帯び、普通地方公共団体の事務を自らの判断と責任において誠実に管理し、執行する義務を負う、また複数の農業委員によって組織される行政機関であり、行政委員会と言えるとあり、注釈として、行政委員会の設置趣旨は、行政の民主化、政治的中立性の確保、専門技術的判断の尊重、複数当事者間の利害調整などとありました。これらの記載は学術的で理解に少し苦しむのですが、実際、安芸市において農業委員会とはどのような役割を果たしているのでしょうか。
○徳久研二議長  農林課長兼農業委員会事務局長。
○三宮一仁農林課長兼農業委員会事務局長  お答えいたします。
 農業委員会につきましては、農業委員会等に関する法律に位置づけられました市町村の農地に関する行政を担う組織でございます。農業委員は、その合議体の一員という位置づけとなっております。
 担当する事務としましては、まず農地法などの法令で定められました農地の権利移動についての許可、農地転用申請書の受理や意見書の添付、農地の利用権の設定等への意見など、農地等の利用関係の調整に関する事項を担っております。
 また、平成27年の法改正によりまして、農地等の利用の最適化に関する活動が追加されたことに伴いまして、その活動を推進する委員としまして、農業委員会が担当する地域を定めて推進委員の委嘱を行うことが定められております。
 農業委員と連携して担当地域におけます現場活動、具体的には担い手の農地利用の集積・集約化、遊休農地の発生防止・解消、新規参入の促進、新規就農者への相談対応などの現場活動を通じまして、農地の利用の最適化を進める役割を担っておるところでございます。以上です。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) 多様な役割を果たしていることが理解できました。
 農地の多い安芸市において、市民の生活にも関わる機会の多い農業委員について、募集要件は、今年の広報2月号にも載っていました。安芸市の令和5年度最適化活動の目標の設定等と記された資料によりますと、令和5年4月1日現在で農業委員は14名中、女性3名、40代以下はゼロ名とあります。
 安芸市は、若く意欲的な農業従事者も少なくないと認識しています。推薦または応募があった後の選考基準について策定しているのか、お聞きします。
○徳久研二議長  農林課長兼農業委員会事務局長。
○三宮一仁農林課長兼農業委員会事務局長  お答えいたします。
 今回の農業委員候補者の選考に当たりましては、農業委員としての欠格事項への該当の有無を確認した上で、応募申込書、推薦書に記載いただいた内容に対して、農業委員会等に関する法律第8条に規定されます委員の任命に当たっての留意すべき点を基に評価を行っております。
 その基準としましては、評価項目のまず1点目、経歴としまして、認定農業者または認定農業者に準じる者であるか、農業者として学歴や職歴等の加味する点があるか、2点目、農業経営として、経営規模や経営における効率性、独創性など加味する点があるか、3点目、応募、推薦として、応募・推薦理由からの加味する点があるか、最後4点目、その他としまして、農業以外での社会貢献や経験といった点で加味する点があるかなどの基準を定めております。以上です。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) それでは、明確な選考基準が定められていると理解してよろしいでしょうか。
 では、その策定基準は公表されているのか、お聞きします。
○徳久研二議長  農林課長兼農業委員会事務局長。
○三宮一仁農林課長兼農業委員会事務局長  本市では、平成27年の法改正以降、前回、前々回は、定数と同数の応募・推薦者数であったため、候補者として適任かどうかという点での評価のみを行っており、その選考基準については特にホームページでの公表もしていないところでございます。
 今回初めて定数14人を超える15人の応募・推薦があり、農業委員候補者の選考を行いましたが、選考に当たっての基準としました評価書等について、ホームページでの公表はしておりません。
 すみません、以上です。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) 安芸市ではまだ公表していないとの答弁でしたが、全国的には選考基準を公表する自治体も増え始めています。例えば福岡県の苅田町では、分類分けや点数をホームページで詳細に公表していて、ホームページ上でも検索するとすぐに見られます。苅田町農政部局にいきさつを問い合わせたところ、農業委員の選考基準については、標準化したものがあるわけではなく、自治体でばらばらなのが実態ではあるが、オープンにすることにより、落選した方にも納得いただけることを目的としているとのことでした。
 安芸市においても開かれた行政を目指し、選考基準を公表してはいかがでしょうか、お聞きします。
○徳久研二議長  農林課長兼農業委員会事務局長。
○三宮一仁農林課長兼農業委員会事務局長  お答えします。
 今回同様、定数を超える応募・推薦があった場合には、候補者として適任かどうかに加えまして、候補者と次点候補者という意味での評価ともなってきます。
 御指摘のとおり、今後、より公平性、透明性を確保するには、選考基準を公表することも検討する必要があると思いますので、他市町村での選考基準や選任に関する事務処理要綱など公表事例を参考に検討してまいりたいと考えております。以上です。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) ぜひ前向きによろしくお願いいたします。
 以上で私の一般質問を終わります。
○徳久研二議長  以上で、3番 佐藤倫与議員の一般質問は終結いたしました。
 お諮りいたします。本日の一般質問はこの程度にとどめたいと思います。これに御異議ありませんか。
    (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○徳久研二議長  御異議なしと認めます。よって本日の一般質問はこの程度にとどめることとし、明日午前10時再開いたします。
 本日はこれをもって延会いたします。
     延会  午後2時42分

添付ファイル1 一般質問 佐藤倫与 (PDFファイル 250KB)

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