議会会議録

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一般質問 令和5年 » 令和5年第4回定例会(開催日:2023/12/06) »

一般質問 佐藤倫与

質疑、質問者:佐藤倫与議員
応答、答弁者:学校教育課参事兼学校給食センター所長、教育長、市長、建設課長、企画調整課長

議事の経過
 開議  午前10時
○徳久研二議長  これより本日の会議を開きます。
 日程に入る前に事務局長から諸般の報告をいたします。
 事務局長。
○島崎留美事務局長  本日の出欠状況を報告いたします。
 定数14人、出席13人であります。
 小松進議員は、所用のため、遅参の届出があっております。
 以上で諸般の報告を終わります。
○徳久研二議長  これより日程に入ります。
 日程第1、一般質問を行います。
 以上で、9番山下裕議員の一般質問は終結いたしました。
 それでは、通告に基づき、順次質問を許します。
 3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) 通告に基づき一般質問いたします。
 1、統合中学校について。
 誰もが行きたくなる、行かせたい学校、安芸市が目指す学校像について伺います。
 いよいよ開校間近となりました。これまでも、また、今現在も安芸市の子供たちのために開校に向けて御尽力いただいております全ての方々に、保護者の1人として、心からの感謝を申し上げ、議員として一般質問に入ります。
 この秋からは、各小学校や中学校で、事前に生徒同士の交流を図る時間を設けるだけでなく、新入生や保護者に対する学校説明会も各小学校で細かく開催されておりました。
 先日、私も安芸中学校と清水ケ丘中学校の合同説明会に参加し、学校側と教育委員会の説明とともに、保護者の皆さんの熱心な発言をたくさん聞くことができる機会となりました。
 配られた資料には、校訓、夢、志、学校教育目標、未来をひらく優しさとたくましさを持った生徒の育成をはじめ、4つずつの目指す生徒像、統合中学校の基本構想、5つの重点取組が示されていました。
 正直に感じたことを申し上げれば、これらのうち1つでも備わった人物になれば、大人でも人格者と呼ぶにふさわしい高い理想や非の打ち所のない学校像が数多く並べられていて、果たしてどうやって実現していくのかまでは、限られた学校説明会の時間の中では想像に至りませんでした。
 そこで、この場で教えていただきたく質問いたします。
 安芸市が目指す学校像として掲げる、誰もが行きたくなる、行かせたい学校とは、どのような過程を経て、どのような思いが込められ、誰が主体となり、安芸市で育つ子供と、大切な子供を育てている保護者に提案する学校像なのでしょうか。
○徳久研二議長  学校教育課参事兼学校給食センター所長。
○秋山真樹学校教育課参事兼学校給食センター所長  僧津地区を統合中学校の候補地とする際、どのような中学校をつくるのかを議員の皆様に御説明する際、誰もが行きたくなる、行かせたい中学校を目指してということで、無料塾の開設や部活動の充実、タブレット端末を生徒へ貸与するなどといった目指す学校像を示し、理解を得たところです。
 これは、市立中学校に通う生徒や保護者の皆様に充実した教育環境を提供するという思いからお示ししたものです。
 その後、令和元年12月の議員協議会での説明を経て、最終的には令和3年度に発足しました開校準備委員会で設定しました。
 具体的には、学力の向上と進路の保障で、主体的・対話的で深い学びや無料塾の開設、情報活用能力の育成で、プログラミング的思考の構築を目指して、なりたい自分になるための自分設計、部活動の充実では、自主的な部活動や、外部の専門家を招いての講習会の充実、地域との連携では、地域と共に学びを深めることのできる教育活動などを行います。以上です。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) それでは、この中の、誰もがという部分は、安芸市に住む子供や保護者だけではなく、安芸市以外に住む子供と保護者も含まれているのでしょうか。
○徳久研二議長  学校教育課参事兼学校給食センター所長。
○秋山真樹学校教育課参事兼学校給食センター所長  校区という考えがありますので、市外の方が統合中学校に通うためには、当然ながら安芸市に住所を移していただくことが必要となります。統合中学校の取組を内外に発信して、市外の皆様に知っていただけるよう努めるようにしていきたいと考えております。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) 分かりました。
 1つ具体的に質問させてください。
 目指す生徒像の1つに、自分や仲間、全ての人を大切にする生徒と書かれてあります。全ての人を大切にする。私は、自分自身がそうできているかと問われると、必ずしもできておりません。教育長はいかがでしょうか。
○徳久研二議長  教育長。
○藤田剛志教育長  お答えいたします。
 全ての方を大切にするという考え方は最も必要なことだと思います。ただ、今現場、両中学校で学校運営をしておりますが、どちらもそういったことができておるかということになりますと、まだ十分課題がある点が多々多いなというふうには思っております。
 ただ、統合中学校ができましたら、やっぱりそういったところを非常に大事にするべきであるというふうに私は考えておりますので、学校教育目標等も含めまして、それに向けて取組を進めてまいりたいというふうに考えております。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) 力強いお言葉をいただきました。たくさんの高い理想が掲げられていますが、これらを一つ一つ実現するために、具体的にはどういった取組が必要と考えられているのか、お伺いします。
○徳久研二議長  学校教育課参事兼学校給食センター所長。
○秋山真樹学校教育課参事兼学校給食センター所長  先ほど申しました学力の向上と進路の保障、情報活用能力の育成、部活動の充実、地域との連携などを実現し、誰もが行きたくなる、行かせたい学校を目指すには、来年4月からスムーズな学校運営ができることが大事と考えております。
 そのために、現在行っています安芸中学校と清水ケ丘中学校の連携交流事業や市内小学校の連携交流事業、事前交流を積み重ね、仲間づくりにつながるよう準備を進めているところです。
 併せて、主役であります生徒が活躍できる自主自律の学校づくりが必要です。そのためには、自己決定の場を与えること、自己存在感を与えること、共感的人間関係を育成すること、この発達指示的生徒指導を教職員一丸となって実現し、生徒間に活気や触れ合いのある規律正しい学校にしたいというふうに考えております。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) 誰もが行きたい学校とは、子供たちとの壮大な約束です。前回、9月議会で、ほかの議員から一般質問に対し、参事は新しい部活の創設について、今後、生徒数が増えて配置される教員が増えない限りできないと答えたほうが適切と考えておりますと答弁されました。
 その理由は、新しい部活に部員が流れることで、既存の部活動が廃部になるかもしれないとのことでした。
 説明会でも、学校から同様の説明がされました。子供たちが本当にやりたいことよりも、既存の部活を残すことが優先されるのかと我が子の将来を真剣に考える親として衝撃を受けています。
 改めて、統合中学校の生徒数を増やす必要を認識します。そして、生徒数を増やすためには、学校の周知が大切です。安芸の中学校に限らず、公立中学校は私立に比べて情報発信が少なく、地元の学校でも、入学するまで中の様子が分からないとの声をよく聞きます。
 ここ数年は統合中学校開校に向けて熱心に学校説明会などが開かれていますが、今後も生徒数確保のために、ぜひ継続してください。
 3月3日に統合中学校の内覧会が予定されていますが、これは保護者に限らず、広く市民が参加できるのか伺います。
○徳久研二議長  学校教育課参事兼学校給食センター所長。
○秋山真樹学校教育課参事兼学校給食センター所長  新庁舎の落成式のイメージでございまして、式典を行った後に、生徒や市民の皆様にも統合中学校を見ていただくという機会を設けるようにしております。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) では、保護者に限らず、市民広く、どんな中学校ができたかを見に行けるということで理解しておきます。
 多くの市民にすばらしい中学校ができたと思ってもらい、生徒数が増えますよう願います。
 新しい部活は考えていないとの衝撃が諦めに変わる前に、子供たちと保護者の声を聞き、時には柔軟に変化をしながら、誰もが行きたい、そう思われる学校づくりにぜひ取り組み続けていただきたいです。
 さて、安芸市の子供全体に目を向けると、安芸市で生まれ、中学生となる子供のうち、統合中学校以外に進学をする子供は、今後もいるはずです。県立安芸中学校や安芸市外の中学校へ通いたい子供たちです。
 子供たちは、可能性にあふれていて、その子供の持つ能力を十分引き出せるよう、学びの場を自由に選択できる環境を整えることは、子供本人のためはもちろんのこと、未来の安芸市の豊かさにつながるとても大切なことと考えます。
 そこで、そうした統合中学校以外に進学を望む子供たちを育てる家庭が必要とするサポートがあれば、新たに安芸市として検討していく考えはあるか伺います。
○徳久研二議長  学校教育課参事兼学校給食センター所長。
○秋山真樹学校教育課参事兼学校給食センター所長  令和6年4月に開校します安芸市立統合中学校は高知県東部の拠点校として、そして無料塾を開設し、学力や進路の保障を行う。外部の専門家を招いて、部活動を充実させるなど、先ほど言いました目指す学校像を実現することで、市立中学校の魅力を高め、市立中学校へ進学いただけるよう、充実した教育環境が提供できるように取り組んでまいります。そこに今、全力を注いでおるところです。
 ちょっと御質問では、どのようなサポートが必要か、具体的な内容が分からないので、現時点では何とも言えないというのが実情でございます。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) 参事からの答弁では、今、安芸市は全力で統合中学校を魅力ある学校にしていくことだけを考えているように取れました。統合中学校をすばらしい学校にしていくことは、大人が一丸となって取り組むべき大切な、希望にあふれるテーマです。
 また、通いやすい距離に行かせたい学校があることは、子育て世代にとって大きな安心材料でもあります。
 同時に、安芸市が多様な価値観の子育て世代に選ばれるまちを目指していただきたいと願いますが、市長はどのように考えられますか、お聞きします。
○徳久研二議長  市長。
○横山幾夫市長  お答えいたします。
 多様な価値観の子育て世代に選ばれるまちをということでございますが、学校教育環境の整備はもちろんのこと、安心して子供を産み育てることができるよう、さらに充実を図ることが求められております。
 人々の価値観が変化し、ライフスタイル、家族の在り方なども多様化することで、子供を産み育てるということについても、様々な考え方での多様な選択がなされるようになっております。
 現在、安芸市では出逢いコンシェルジュ事業とか、妊娠・出産期、子育て期、学童期、思春期など、各ライフステージの子育て世代に積極的に取り組んでおります。
 これまでの子育て環境の整備はもちろんのこと、安心して子供を産み育てる、当然、教育もこの中に入っておりますが、さらなる拡充を図ってまいりたいと考えております。以上です。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) 1つの価値観を押しつけることなく、多様な選択のできる安芸市を目指していただきたいと思います。
 次の質問に移ります。
 通学路の安全性について伺います。
 学校説明会においても、保護者の関心がとても高く、私個人にも保護者からの問合せがある通学路の安全性についてです。
 私も今年の3月議会で統合中学校北に隣接する東西に抜ける道の街路灯対策について、一般質問するまでは認識が不足していたのですが、学校説明会で議論を聞いていたときも、通学路の概念について保護者と学校側で必ずしも一致していない印象を持ちました。
 そこで、学校が想定している通学路とは何を指すのか。また、通学路として指定されると、どういった効果が生まれるのか伺います。
○徳久研二議長  学校教育課参事兼学校給食センター所長。
○秋山真樹学校教育課参事兼学校給食センター所長  統合中学校の全体の通学路の指定は、例えば、安芸川沿いの県道安芸物部線、現在の安芸中学校に沿っております安芸中インター線、県立安芸病院から井ノ口へ行く市道安芸井ノ口線など、主要な幹線道路を中心に、今後、学校と協議しながら、最終的には2月に開催する開校準備委員会に諮って、決定するように考えています。
 通学路での登下校中に生徒がけが等をした場合には、学校管理下でのけがとみなされ、保険の適用となるという効果が1つ。それから、安芸市通学路交通安全プログラムにおきまして、安芸警察署や安芸土木事務所など関係機関が集まって、必要な箇所の点検を行うといった効果が生まれます。以上です。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) 答弁いただき、理解ができました。保護者の方によっては、自分の家から学校へ通う道全てが通学路のような想定で話をされている方もおりましたので、そこら辺も説明会の中で、一旦アナウンスしてあげると親切かなと思います。
 学校説明会では、通学路のうち、安芸中インター線の新市役所から北は歩道ができていないので、対応策を検討しているとの説明がなされ、この点について、4月から子供を通わす保護者から強い不安の声が上がりました。
 そこで、どのような現状なのか、改めて説明をお願いします。
○徳久研二議長  建設課長。
○近藤雅彦建設課長  現在、統合中学校周辺で通学路対策として建設課が整備を進めております市道2路線の現状についてお答えいたします。
 昨日の4番宇田議員との答弁と重複する点がございますが、御了承いただければと思います。
 まず、南北の市道中道線についてですが、全体計画としまして、新庁舎北側交差点から北へ進み、JA北支所前を経由して統合中学校へ曲がる交差点までの延長約550メートルの歩道、幅員3.5メートル及び車道、片側3.75メートルを2車線の整備を実施しております。
 今年度末までに新庁舎交差点から約270メートルの区間と、JA北支所北側から統合中学校へ曲がる交差点までの約70メートルの合計340メートルの歩道を整備し、車道につきましては、令和6年度に舗装を予定しておるところです。
 また、残りの約210メートルの未整備区間につきましては、令和6年度に用地補償、令和7年度末までに工事を完成し、供用開始できるよう鋭意取り組んでいるところでございます。
 次に、統合中学校正面の東西の市道西木戸一の宮線についてであります。
 本市道は、全体計画としまして、天神坊橋から西向きに統合中学校前を経由しまして、帯谷川を渡り、旧県道の市道安芸井ノ口線までの約1キロメートルの区間の歩道整備、幅員3.5メートルを実施する予定でございます。
 延長が長いことから、まずは全体区間のうち、市道中道交差点から帯谷川までの区間で、統合中学校前の歩道整備済み区間を除く延長約310メートルについて、令和3年度より測量設計に着手し、本年度は用地補償を進めております。
 令和6年度は引き続き用地補償、一部工事、また埋蔵文化財の発掘調査を予定しておるところです。
 開校後も通学ルート周辺におきまして、引き続き工事が進んでいくことになりますが、通学の安全確保には十分努めてまいりますので、御理解、御協力をよろしくお願いいたします。
 以上でございます。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) 今、御説明いただいた中の、特に現在未整備の道路のうち、東側に幅1メートルはありそうな大きな水路がある箇所があります。その水路に子供が転落するおそれを大変心配されている方が多いです。開校までに何か対策はできるのでしょうか、お伺いします。
○徳久研二議長  建設課長。
○近藤雅彦建設課長  南北の市道中道線の今回の整備区間におきまして、道路東側の用排水路沿いにつきましては、落差もあり、危険でありますことから、現在発注しております工事で転落防止柵を設置する予定であり、本年度末までに完成する見込みです。
 また、安全性向上のため、道路東側の区画線、白線のことになりますけれども、これを更新し、その外側の路側帯に幅20センチメートルの緑色のラインを引く、いわゆるグリーンベルトを設置いたします。これにより、自動車の運転手等に対し、通学路であることを視覚的に認識させ、注意を促す対策を図ります。以上でございます。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) 子供たちの安全に直結する通学路ですので、よろしくお願いいたします。
 それでは、統合中学校周辺は夜間になると暗い道が多いですが、街路灯は万全に準備されているのか、お伺いします。
○徳久研二議長  学校教育課参事兼学校給食センター所長。
○秋山真樹学校教育課参事兼学校給食センター所長  まず、統合中学校の周りに、今回学校教育課が整備しました周回道路には、人や物を感知して明るくなるセンサーライトを整備しております。それと、冬場はグラウンドの北側を主に照らすナイター設備がございますので、学校近辺は明かりがあるという状況になります。
 そのほか、統合中学校周辺の通学路や統合中学校の周辺につきまして、現在暗くなった時間帯に、私ども学校教育課の職員が現場に行きまして、どこに整備が必要か確認作業を行っており、必要であると判断したところにおきましては、学校教育課におきまして、順次整備してまいりたいと考えております。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) 3月議会の際に、通学路の街路灯について質問した際も、安芸市通学路安全対策連絡協議会で点検するとの答弁をいただきました。
 その安芸市通学路安全対策連絡協議会は、今回、開校に向けてどのような形で開かれ、協議されてきたのかを伺います。
○徳久研二議長  学校教育課参事兼学校給食センター所長。
○秋山真樹学校教育課参事兼学校給食センター所長  昨年度は、統合中学校、先ほど言いましたセンサーライトで照らしておると言いました学校の周りの周回道路の点検を行いました。
 その後、今年10月5日には保護者の皆様の関心の高い市道中道線につきまして、安芸中学校と清水ケ丘中学校の校長先生にも来ていただきまして、現地に安芸土木事務所、土佐国道事務所、安芸警察署、安芸市建設課などの皆様に集まっていただいて点検をしていただきました。
 内容としましては、現状の整備計画を基に、未整備区間をいかに安全に登下校させるかという協議を行いましたが、その場では答えが出ず、現在、学校教育課と安芸警察署等は継続協議をしておるところでございます。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) 開校に向けてお忙しいとは思いますが、どうか引き続きよろしくお願いいたします。
 それでは、2つ目の質問へ移ります。
 検討中の市役所庁舎及び市立安芸中学校の跡地活用について伺います。
 通告書では、安芸中学校跡地活用の検討と市役所庁舎跡地活用の検討を分けておりますが、両方に通じる質問が多いと思われますので、その場合はまとめて御答弁ください。
 去る12月2日、市役所新庁舎落成記念式典が天候にも恵まれ、晴れやかに執り行われました。私も、これからの安芸市の発展を心から願い、参列させていただきました。そして、これからの安芸市の発展には、今、私たちがいるこの庁舎の跡地が今後どう利用されるのか、同じく安芸市中心市街地に位置する重要な役割を果たしてきた安芸中学校の跡地がどのような姿に変わるのかが大きく関わります。
 私たち市民は期待と不安を持って情報を待っているところです。
 これまで跡地活用検討委員会からの報告書や、定例議会での市長開会挨拶の中からその情報を得てきました。
 そこで改めて、現在はどのような検討段階にあるのか伺います。
○徳久研二議長  企画調整課長。
○大野 崇企画調整課長  お答えをいたします。
 今年3月に、跡地活用検討委員会がまとめた報告書を頂いて以降、庁内に立ち上げた本部会では、報告書にある跡地活用案を調査研究し、その妥当性について議論を深めてまいりました。
 そうした議論を踏まえ、9月議会には両施設の跡地活用イメージをお示ししたところでございます。
 その後、本部会では報告書に記載されておりますように、民間活力の活用について、どのような手法があるのか、他自治体の取組事例を参考に協議を重ねてまいりまして、企業進出の可能性などを探るサウンディング市場調査や、公共事業を実施するための手法として、民間資金等を活用したPPP/PFI事業についても研究してきたところでございます。
 今後は、両跡地の活用イメージ、つまり理念となる基本構想を年度末までに完成し、次年度には具体的な活用策をお示しした基本計画を策定することとしております。以上でございます。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) 先ほど、答弁の中で民間活力等の活用についての箇所で、報告書の中にはサウンディング調査について記載がされていましたが、今議会の市長開会挨拶の中にサウンディング調査のことが記載されていなかったので、何か意図があるのかなと思ったんですけれども、今課長の答弁の中でサウンディング調査も行われたように聞きましたので、それはサウンディング調査も行われたと理解しておいてよろしいでしょうか。
○徳久研二議長  企画調整課長。
○大野 崇企画調整課長  お答えいたします。
 サウンディング調査というのはこれから民間の企業の進出の可能性について、それを次年度以降、それについても調査をしていくということになります。以上です。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) 分かりました。それでは、市長開会挨拶の中には記載はされてはいなかったけれども、次年度以降、サウンディング調査も念頭に入れられているという理解をしておきます。
 続いて、今議会の市長開会挨拶の中には、今年度中に明確なコンセプトを示した基本構想を策定するとあります。その明確なコンセプトを示した基本構想を策定するとき、どのような安芸市の将来像を描いているのかなど、大切にしていることがありましたら伺います。
○徳久研二議長  市長。
○横山幾夫市長  お答えいたします。
 先ほど議員のほうもおっしゃられていましたが、定例会の開会挨拶で、これまでもお伝えをいたしましたが、検討委員会によってまとめられた報告書には、市民の思いや願いが込められておりますので、まず何よりも、この報告書は跡地活用に取り組む上で大切な出発点であるというふうに考えております。
 その上で、基本構想の策定に当たっては、人口減少や少子高齢社会の進行、また庁舎や学校の移転に加え、高速道路の整備などによる社会経済構造の変容を見据える中、市民の大切な施設・財産を今度はどういった方たちにどのように使っていただくのか、こうした考えを軸に、多くの市民の納得・共感が得られるよう、構想を練り上げる必要がございます。
 また、両施設の周辺地域にのみ便益をもたらすのではなく、県東部地域の圏域の活性化を担う役割が本市にあることを理解し、将来像を描いていくことが大切であると考えております。
 跡地活用を通した私の描くまちの将来像は、報告書にもあるように、中心市街地にある市庁舎跡地はにぎわいや、つながりを醸成する空間として、多様な世代の交流が生まれる場所をイメージしております。
 中学校跡地は良好な交通アクセスを生かし、市外からも人が訪れ、スポーツやビジネスなど、様々な挑戦が生まれる活力ある場所となることをイメージしております。以上です。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) ありがとうございました。
 次に、大規模な公共施設の跡地活用という数十年に一度の大きなプロジェクトの方向性を決定する際に、市がどのような判断基準を設けているのか知りたく、質問します。
 本市におけるこれらの跡地活用を検討するに当たっては、他の自治体の取組や事例は参考とされているのでしょうか。
 されているとすれば、具体例や、どのような点を取り入れたいと考えられているのか伺います。
○徳久研二議長  企画調整課長。
○大野 崇企画調整課長  お答えいたします。
 跡地活用の検討に当たりまして、取組の進め方や事業実施のための手法などは、国や他の自治体への聞き取り、またウェブサイトの情報などを参考にいたしましたが、具体的な活用策につきましては、人口規模や地理的環境、また求められている背景や状況がそれぞれ違いますので、参考にしている自治体は特段ないものでございます。以上です。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) 安芸市というまちは、安芸市にしかないので、他の自治体を特に参考にしているわけではないとの答弁と受け取りますが、それでは、その安芸市のまちの特性、例えば地理的条件や人口規模、産業構造などについて、どう分析や把握をされて方向性を判断しようとされているのか伺います。
○徳久研二議長  企画調整課長。
○大野 崇企画調整課長  お答えいたします。方向性ということなんですけれども、これ非常に難しい御質問だなというふうに、私ちょっと感じておりまして、まず、この安芸らしさをどう分析しているのかということなんですけれども、近い将来、安芸市がどのようなまちになるのか、今現在だけではなくて、近い将来どういうふうなまちになるのか、人口推移や人口構造、年齢的なものも含めて、南海トラフ地震や津波を想定した施設、事業所の高台移転、今されております。そして、高速道路の整備などにより、人の流れやまちの様相は変化してまいります。
 また、人口減少が進む中においては、本市は県東部地域のいわゆる人口ダム機能の役割も担うことが求められていると感じております。
 跡地活用を考えるに当たり、安芸らしさと申しますか、跡地活用において近い将来、安芸市に求められる、活用策や機能・役割は何なのかなと。時代の変容に相応する規模感や機能が安芸市に合ったもの、つまり、安芸らしさというふうにそこでなるのかなと思います。安芸市に近い将来になじむものが安芸らしさかなというふうに感じております。
 その機能や規模感は、今後絞り込んでいく活用策として、基本計画の中でお示しをしていくこととなると感じております。以上でございます。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) 安芸市においては、市役所庁舎跡地活用と安芸中学校跡地活用を並行して検討する巡り合わせとなりました。個々に切り離して活用方針の結論を出すのではなく、2つの跡地活用から生まれる相乗効果を期待した検討がされているのか伺います。
○徳久研二議長  企画調整課長。
○大野 崇企画調整課長  お答えいたします。
 現時点で跡地にどういった機能を整備するのか、確定がしておりませんので、庁舎と中学校跡地の活用を合わせた相乗効果を目指していると申し上げることはできないところですが、それぞれの活用策が決まりましたら、両施設の連動のみならず、その他の施設や機能とのつながりによる相乗効果が得られるよう、心がけてまいります。以上でございます。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) ここまでの答弁を聞き、どのような検討が進められているのか、安芸市の思いや判断基準を知ることができました。
 最後に、これからの安芸市の発展を考えるにおいて、あまりに長期間、中心部にある両跡地が活用方法の決まらぬまま残ることは望ましくありません。
 そこで、時間も意識され、進められているのか伺います。
○徳久研二議長  企画調整課長。
○大野 崇企画調整課長  お答えいたします。
 庁舎跡地はまちの中心部にあり、安芸中学校も交通アクセスのよい立地にございます。御質問のとおり、長期間跡地のまま残るのは望ましいものではございません。
 しかしながら、検討委員会の報告書には、これから跡地を活用する方や、活用策によって影響を受けられる方、また安芸市はどうあるべきかといった市の将来を共に展望する方など、様々な立場や考えをお持ちの方からの御意見、御提案が集約されておりますので、やはりこの報告書を基本に、可能な限り個別に可否を判断するなど、多くの市民の共感が得られるよう、時間は意識しつつも、慎重に取組は進めてまいりたいと考えております。以上でございます。
○徳久研二議長  3番 佐藤倫与議員。
○3 番(佐藤倫与議員) 新庁舎落成記念式典に自分が市議会議員として参列するとは、つい数年前までは想像していませんでした。
 縁あって、商店街に嫁ぎ、たくさんの商工関係の方々にここまで育てていただいた人間として、両跡地活用によって、安芸市がより魅力あるまちになっていくよう強く願わずにはいられません。
 以上で一般質問を終わります。
○徳久研二議長  以上で、3番佐藤倫与議員の一般質問は終結いたしました。
 14番 千光士伊勢男議員。

添付ファイル1 一般質問 佐藤倫与 (PDFファイル 350KB)

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