○安芸市犯罪被害者等支援条例
令和8年6月25日
条例第12号
(目的)
第1条 この条例は、犯罪被害者等基本法(平成16年法律第161号)の趣旨にのっとり、犯罪被害者等の支援に関し、基本理念を定め、市、市民等、事業者及び民間支援団体の責務及び役割等を明らかにするとともに、犯罪被害者等の支援を総合的に推進することにより、犯罪被害者等が受けた被害からの早期の回復又は被害の軽減及び犯罪被害者等の権利利益の保護を図り、もって市民が安心して暮らすことができる社会の実現に寄与することを目的とする。
(1) 犯罪等 犯罪及びこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす行為をいう。
(2) 犯罪被害者等 犯罪等により害を被った者及びその家族又は遺族をいう。
(3) 二次被害 犯罪等による直接的な被害を受けた後に、周囲の者からの配慮に欠ける言動、風評、インターネットその他の通信手段を通じて行われる誹謗中傷、報道機関等による過剰な取材等により、犯罪被害者等が受ける精神的な苦痛、心身の不調、名誉の毀損、経済的な損失その他の被害をいう。
(4) 市民等 市の区域内(以下「市内」という。)に居住し、勤務し、在学し、又は滞在する者をいう。
(5) 事業者 市内に事務所又は事業所を有し、事業を営む個人又は法人その他の団体をいう。
(6) 民間支援団体 犯罪被害者等の支援を主たる目的として組織された民間の団体をいう。
(7) 関係機関等 国、県、警察、民間支援団体その他犯罪被害者等の支援に関するものをいう。
(8) 犯罪被害者等の支援 犯罪被害者等が、その被害を回復し、又は軽減し、安心して暮らすことができるための支援をいう。
(基本理念)
第3条 市における犯罪被害者等の支援は、次に掲げる理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、推進されなければならない。
(1) 犯罪被害者等の支援は、犯罪被害者等の個人としての尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい処遇を保障される権利が尊重されることを旨として行われるべきものであること。
(2) 犯罪被害者等の支援は、犯罪被害者等が犯罪等により受けた被害の状況及び原因、二次被害の有無等の犯罪被害者等が置かれている状況その他の事情に応じ、適切に行われるべきものであること。
(3) 犯罪被害者等の支援は、犯罪被害者等が被害を受けた時から再び平穏な生活を営むことができるようになるまでの間、必要な支援が途切れることなく行われるべきものであること。
(4) 犯罪被害者等の支援は、市、関係機関等、市民及び事業者が相互に連携し、及び協力して推進されるべきものであること。
(市の責務)
第4条 市は、基本理念にのっとり、関係機関等との役割分担を踏まえ、犯罪被害者等の支援を総合的に推進していくものとする。
(市民等の役割)
第5条 市民等は、基本理念にのっとり、犯罪被害者等が置かれている状況並びに犯罪被害者等の支援の重要性及び必要性について理解を深め、二次被害を生じさせることのないよう十分配慮するとともに、市及び関係機関等が実施する犯罪被害者等の支援に関する施策に協力するよう努めるものとする。
(事業者の役割)
第6条 事業者は、基本理念にのっとり、犯罪被害者等が置かれている状況並びに犯罪被害者等の支援の重要性及び必要性についての理解を深め、その事業活動を行うに当たっては、二次被害を生じさせることのないよう十分配慮するとともに、市及び関係機関等が実施する犯罪被害者等の支援に関する施策に協力するよう努めるものとする。
2 事業者は、犯罪被害者等である従業員の就労及び勤務に十分配慮するよう努めるものとする。
(民間支援団体の役割)
第7条 民間支援団体は、基本理念にのっとり、犯罪被害者等が置かれている状況並びに犯罪被害者等の支援の重要性及び必要性についての理解を深め、その事業活動を行うに当たっては、専門的知識及び経験を活用し、迅速かつきめ細かな支援を行うとともに、市及び関係機関等が実施する犯罪被害者等の支援に協力するよう努めるものとする。
(相談及び情報の提供等)
第8条 市は、犯罪被害者等が日常生活及び社会生活を円滑に営むことができるようにするため、犯罪被害者等が直面している問題について相談に応じ、必要な情報の提供及び助言を行うとともに、関係機関等との連絡及び調整を行うものとする。
(犯罪被害者等見舞金の支給)
第9条 市は、犯罪被害者等に対して、経済的負担の軽減を図るため、規則で定めるところにより、犯罪被害者等見舞金を支給することができる。
(居住の安定)
第10条 市は、犯罪等又は二次被害により従前の住居に居住することが困難になった犯罪被害者等の居住の安定を図るため、必要な支援を行うものとする。
(雇用の安定)
第11条 市は、犯罪被害者等の雇用の安定を図るため、関係機関等と連携し、犯罪被害者等が置かれている状況について、事業者の理解を深めるための機会の確保、就業の支援その他必要な支援を行うものとする。
(安全の確保)
第12条 市は、犯罪被害者等が二次被害及び更なる犯罪等により被害を受けることを防止し、犯罪被害者等の安全を確保するため、関係機関等と連携し、一時的な保護、犯罪被害者等に係る個人情報の適切な取扱いの確保その他必要な支援を行うものとする。
(その他支援)
第13条 市は、犯罪被害者等が早期に平穏な日常生活又は社会生活を円滑に営むことができるようにするため、関係機関等と連携し、犯罪被害者等の心身の状況に応じた適切な保健医療サービス及び福祉サービスの利用につながるよう必要な支援を行うものとする。
(啓発活動の推進)
第14条 市は、関係機関等と連携して、犯罪被害者等が置かれている状況、二次被害の発生の防止の重要性その他犯罪被害者等の支援に関する事項について、市民等及び事業者が理解を深めることができるよう必要な啓発活動を行うものとする。
(民間支援団体への支援)
第15条 市は、民間支援団体の活動の促進を図るため、犯罪被害者等の支援に関する情報の提供、助言その他の必要な支援を行うものとする。
(支援の制限)
第16条 市は、犯罪被害者等が犯罪を誘発した場合その他犯罪被害者等の支援を行うことが社会通念上適切でないと認められる場合は、この条例に定める犯罪被害者等の支援を行わないことができる。
(委任)
第17条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附則
この条例は、令和8年9月1日から施行する。