議会会議録

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追加議案の提案理由説明・討論・採決(議員提案)

発議者:宇田卓志議員、徳久研二議員、山下裕議員、川島憲彦議員、西内直彦議員

す。
 本件は、原案のとおり決することに賛成の議員の起立を求めます。
    (賛成者起立)
○佐藤倫与議長  起立全員であります。よって、本件は原案のとおり可決されました。
 これより、議案第34号「令和7年度安芸市水道事業会計予算」を採決いたします。
 本件は、原案のとおり決することに賛成の議員の起立を求めます。
    (賛成者起立)
○佐藤倫与議長  起立全員であります。よって、本件は原案のとおり可決されました。
 これより、議案第35号「令和7年度安芸市下水道事業会計予算」を採決いたします。
 本件は、原案のとおり決することに賛成の議員の起立を求めます。
    (賛成者起立)
○佐藤倫与議長  起立全員であります。よって、本件は原案のとおり可決されました。
 日程第3、議案第36号「安芸市議会議員定数条例の一部を改正する条例」を議題といたします。
 ただいま議題となっております本件について、提案理由の説明を求めます。
 4番 宇田卓志議員。
○4 番(宇田卓志議員) 議案第36号「安芸市議会議員定数条例の一部を改正する条例」
 安芸市議会議員定数条例の一部を改正する条例を別紙のとおり、地方自治法第112条及び安芸市議会会議規則第14条第1項の規定により提出いたします。
 令和7年3月19日
     発 議 者  安芸市議会議員  宇 田 卓 志
     賛 成 者  安芸市議会議員  藤 田 伸 也
     賛 成 者  安芸市議会議員  山 下   裕
     賛 成 者  安芸市議会議員  徳 広 洋 子
     賛 成 者  安芸市議会議員  西 内 直 彦 

   安芸市議会議員定数条例の一部を改正する条例
   
 安芸市議会議員定数条例(昭和41年条例第25号)の一部を次のように改正する。
 本則中「14人」を「13人」に改める。
 
   附 則
 この条例は、公布の日から施行し、この条例による改正後の安芸市議会議員定数条例の規定は、同日以降初めてその期日を告示される一般選挙から適用する。
 提案理由、議案第36号「安芸市議会議員定数条例の一部を改正する条例」。
 議員定数については、地方自治法第91条により「条例により定める」こととなっており、定数の「増」は人口の増加、「減」は人口の減少に相応するのが通常とされております。
 地方自治法第91条「市町村議会の議員の定数」(松本英昭著 逐条地方自治法第7次改訂版)の「解釈・運用」によりますと、「市町村議会の議員の定数を決定するに当たっては、人口減少の傾向が著しい場合、一般選挙の際には人口の動向等も勘案して、定数の削減について適切に対応することが求められよう」とあります。
 そこで過去の「安芸市の人口減少と議員定数の推移」を見てみます。 
 2002年9月、議員定数22人から20人に改正されております。その時の安芸市の人口は、2万1,957人。その4年後、2006年8月、20人から18人に改正されております。人口は2万1,059人。そしてその4年後、2010年には18人から14人に改正されております。今の14人でございます。その時の人口が1万9,921人。そして2025年、今年の1月末、議員定数は14人、人口が1万5,513人となっております。
 2010年、議員定数が18人から14人に改正されて15年が経過し、その間人口は1万9,921人から1万5,513人に4,408人減少しております。
 議員定数を2010年の14人から現在の人口に比例させて計算いたしますと、1万5,513×14÷1万9,921人=10.90人と算出されます。
 つまり人口比から議員定数を勘案すると11人であることが分かります。
 高知県内の人口の似通った市町村の議員定数を比較してみます。これは、令和7年の議員手帳全国市議会一覧によります。この議員手帳の内容から、数を参考に引き出しました。
 安芸市の議員定数が14人、人口が1万5,764人。これを基準に考えていきます。
 宿毛市が安芸市と同じ議員定数14人、人口は1万8,576人。安芸市人口より2,812人多うございます。
 須崎市、議員定数が安芸市と同じ14人で、人口は1万9,500人、安芸市より3,736人多うございます。
 土佐清水市、議員定数は12人、人口が1万1,737人で、安芸市より4,027人少のうございます。
 室戸市、議員定数12人、人口が1万1,444人。安芸市より4,320人少のうございます。
 同じ議員定数14人の宿毛市、須崎市と人口を比較すると、安芸市の人口はいずれも、宿毛市より2,812人少なく、須崎市より3,736人少ないことが分かります。
 上記の市町村の議員定数と人口の関係から、安芸市の議員定数は14人以下12人以上が適数であろうことが分かります。つまり、13人が適数であろうということが分かると思います。
 市民の要望や意見を取り上げ、その動向を反映するためには、一定の議員数は必要不可欠であることから、定数の削減に異論を唱える方もいらっしゃいますが、県下の人口の減少に対し、高知県は人口の減少は避けられない。そして、スマートシュリンク「賢い縮小」の視点を取り入れるとしております。議会の定数の削減もやむを得ない状況にあります。
 市民の市政への関心や参加を促すためには、市議会議員選挙の投票率の低下に歯止めをかけ、議員の少数でも精鋭であることを市民に訴えていくべきだと思われます。
 ちなみに前回の令和4年の投票率は、昭和29年以降最低の50.34%。半分です。
 次に、議員定数の偶数及び奇数に関する考察を行います。
 地方自治法第116条(表決)によりますと、「議会の議事は、出席議員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。」とあり、議員定数の偶数及び奇数が議事の決定に支障を来すことはありません。
 高知県下の議員定数が奇数の市町村は、土佐市15人、南国市21人、香南市19人となっております。
 また、今年の2月28日の高知新聞によりますと、昨年の高知県の子供の出生数は全国で最下位、全国最下位の3,233人でございます。子供の出生数。死亡数が出生数を上回る人口の自然減は、8,285人で、人口の減少に歯止めがかからない状態にあります。
 以上のことから、各議員諸氏におかれましては、安芸市の財政状況をも鑑み、議員定数の削減議案に熟考の上、御賛同いただきたくお願い申し上げます。提案理由といたします。ありがとうございました。
○佐藤倫与議長  これより、本件に対する質疑に入ります。質疑はありませんか。
    (「なし」と呼ぶ者あり)
○佐藤倫与議長  別に質疑もなければ質疑を終結いたします。
 お諮りいたします。ただいま議題となっております本件については、委員会への付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
    (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○佐藤倫与議長  御異議なしと認めます。よって、本件については委員会への付託を省略することに決しました。
 これより討論に入ります。討論はありませんか。
○佐藤倫与議長  8番 徳久研二議員。
○8 番(徳久研二議員) 議案第36号「安芸市議会議員定数条例の一部を改正する条例」につきまして、反対討論を行います。
 安芸市議会議員の定数削減の歴史は、昭和29年に8市町村が合併して安芸市として市制が施行された時の議員定数は40人、その後、昭和33年の一般選挙から定数は28人となり、以後、26人、24人、22人、20人、18人と2人ずつ順次削減され、現在の定数14人となったのは、平成20年12月議会において、平成22年8月執行の次期一般選挙から定数を4人削減し、14人とする条例改正案が可決されております。この時は一気に4人の削減となりましたが、議員報酬との調整で4人削減になったと聞いております。このような経過があり、安芸市の議員定数は、平成20年12月議会での4人削減以外ではずっと2人ずつの削減となっております。
 現在、安芸市の人口は1万5,000人余りいることから、今この時点で定数を1人削減するのは時期尚早だと私は考えます。また、提案理由の中に、議員の「少数でも精鋭であること」を市民に訴えていくべきと言われましたが、選挙で選ばれる議員に少数精鋭なんて言葉は当てはまりません。議会は多種多様な考え方の人がいろんな角度から議論を行う場です。議会は執行機関ではありませんので、少数精鋭なんてあり得ません。
 小学校の移転統合問題や、旧市役所跡地と旧安芸中学校跡地の活用問題、企業誘致、農林漁業や商工業など産業の振興、少子化対策、高齢化対応、自動車道延伸後の安芸市の浮揚策など、議会で議論しなければならないことは山ほどあります。
 安芸市の人口は減少の一途をたどっており、いずれ議員定数は削減しなければならない時が来ると思いますが、議員定数の削減はやはり議会内部でも特別委員会等を設置して論議を重ねるべきだと思いますし、その時は思い切って2人削減して12人にすればいいと私は思います。奇数の議員定数でも議会は運営できますが、2つの常任委員会の定数や本会議の採決などを考えれば、やはり議員定数は偶数のほうがよいと私は考えます。
 議員定数の削減は、市議会議員選挙に関心を持っている人やこれから出馬を考えている人には、かなり厳しく狭き門に映ると思います。安芸市の議会もこれから若い方にもっと多く議員になってもらいたいし、またもっと多くの女性の方にも出馬をしてもらいたいと思っていますので、議員になりたい人の門戸を狭めるような現時点での議員定数の削減は、激動する今後10年間の安芸市の未来にプラスになるどころか、むしろマイナスになる面が大きいと思います。
 以上の理由から、議案第36号「安芸市議会議員定数条例の一部を改正する条例」に対する反対討論といたします。
○佐藤倫与議長  ほかに討論はありませんか。
 9番 山下裕議員。
○9 番(山下 裕議員) 議案第36号「安芸市議会議員定数条例の一部を改正する条例」について賛成の立場で討論を行います。
 平成30年第2回定例会及び令和4年第1回定例会において、定数1名削減の提案が出され、その際、賛成討論を行いました。その時は安芸市の将来の人口、財政力を検討することとして、定数を削減する必要があると討論しましたが2度とも反対多数で否決されました。その後、ますます厳しくなる市の財政状況、市民の声、そして他市の状況なども鑑みて、本市の人口減少の歯止めがかからない現状に改めて定数の削減が必要であると認識しました。
 令和4年度に改選が行われた県内6市のうち、4市は定数を削減して改選しています。その4市の議員1人当たりに対しての市民の人口数を計算してみました。
 令和6年10月1日現在の資料で算出しましたが、多い順から四万十市の人口は3万1,528人で、議員数18人は議員1人当たりの市民の人口数は1,751人になります。同じように土佐市の人口2万5,737人、議員数15人は人口数1,715人です。香美市の人口2万4,713人、議員数18人、人口数は1,372人、安芸市と同じ定員数の須崎市は人口1万9,361人、議員数14人、人口数は1,382人となります。同じく議員数14人の宿毛市は人口1万8,463人で、人口数は1,318人となります。
 安芸市は人口1万5,648人に対して、現在の議員数14人で計算しますと、1人当たりの市民の人口数は1,117人という人数になります。議員1名削減し、13人にしても、人口数は1,203人となります。
 議員数14人の宿毛市や須崎市の約1,300人と、同じようになるには、安芸市の議員数は12名にする必要があります。地域の規模や地形などにもよりますので、単純に人口で比較するものではないかとも思われますが、令和3年5月に行われた市民アンケートでは、議員は報酬が高い、定数も多いとの結果が出ています。報酬削減は議会で否決している以上は、議員定数を削減することが市民アンケートに応えることになるのではないでしょうか。
 平成22年の改選では、当時の議員数を18人を14人と一気に4人も削減をしています。当時の先輩議員の決断には頭が下がる思いです。その後15年経過し、今議会で1名削減が提案された以上、我々も身を切る思い、そして覚悟が要求されるのではと思われます。議員が少なくなれば、住民の意見が議会に反映しにくくなるとの意見もありますが、それは議員一人一人を考え行動することで、十分に市民の声を吸い上げることができるはずです。
 安芸市は統合中学校・新庁舎建設により基金も減少し、今後小学校の統廃合、保育所の移転など厳しい財政運営が続きます。市議会としても、議員定数削減することにより、財政健全化を目指す市の方針にも寄与することにもなり、そして、民意を反映することになるという思いを持って、議員定数1名削減する安芸市議会議員定数条例の一部を改正する条例に賛成の討論といたします。
○佐藤倫与議長  ほかに討論はありませんか。
 10番 川島憲彦議員。
○10 番(川島憲彦議員) 議案第36号「安芸市議会議員定数条例の一部を改正する条例」に反対の立場で討論をいたします。
 安芸市議会の議員定数が14になってから3度目の議員削減の提案となりますが、これまでも2度にわたり否決されてきた議案であります。
 これまで私ども共産党議員団は、定数削減は民意の反映に反するとして定数削減に反対をいたしてまいりました。今回も同じ立場であります。
 今回の提案理由の内容が、人口が減ったので議員定数削減をすべきというものです。そして投票率の低下に歯止めをかけるために、少数精鋭であることを市民に訴えてゆくべきとも述べておりますが、果たしてそうでしょうか。私はそう思いません。
 以前は、市内全域に議員がおりましたが、これまでの定数削減により、人口減少が一層進む山間地域では議員が1人もいなくなったのが現実であります。山間地域でない赤野地区も議員が不在であります。定数削減とともに民意の反映の削減も同時に起きており、そんな中で民意の反映ができる議会にすることが何よりも重要であることをまず述べておきます。
 改めて申しますが、住民代表としての機能を持つ議会は、議論を通じて多様な住民の意思を反映して、自治体の意思を形成することになります。併せて、それによって行政執行機関を監視することにもなります。
 また、個々の議員を通じて行政に住民の意思を伝え、住民の利益に反するような場合、行政執行機関を批判し、監視していくことも大きな役割であります。議員定数が削減されていく中で、一体少数者の意見は誰が代表するのだろうかという問題は、まさに増えるばかりではないでしょうか。
 議会に求められているのは議員定数の削減ではなく、むしろ逆に、より多様化した市民意思とニーズに対応できるだけの議員の数であり、議員、議会の質的向上とともに、住民のために働くことこそが求められているのではないでしょうか。
 また、現在における社会現状は、物価高騰における急速な景気悪化、格差と貧困の拡大など、深刻な暮らしが厳しい家庭や市内の業者・業種が増加しています。こうした中での市民の多様な意見、市政への切実な要望も山積している中で、地方自治体の本旨にのっとり、住民の暮らしや福祉を守るために、議会が今こそその役割を発揮する必要があることを強調するものであります。
 そのためにも、議員定数を削減することは市民に最も身近な議会としてのパイプを細くするものであり、断固反対いたします。今回もそうですが、定数削減による民意の反映の減少への考えが一切述べられない状況に疑問を抱くものであることも指摘しておきます。
 人口減の中で、民意の反映を議会の大きな役割として考えることが何よりも重要であることを指摘し、議員定数削減議案への反対討論といたします。
○佐藤倫与議長  ほかに討論はありませんか。
 1番 西内直彦議員。
○1 番(西内直彦議員) 議案第36号「安芸市議会議員定数条例の一部を改正する条例」について、賛成の立場で討論いたします。
 議員は市民の声を行政に届ける役割を担うため、本来であれば議員数が多いほうが市民の皆さんにとっては行政に声を届けやすい状況と言えます。
 また、議会は議事機関であることから、様々な角度から議論をするために、議員には多様性が必要であり、その多様性が確保できる議員数が最低限必要と考えます。
 また、議員など特別職公務員、あるいは市職員など一般職公務員の人件費を単なる経費のように捉え、人員削減していく風潮にも賛成しかねるものであります。
 一方で、安芸市を含む現在の地方議会の課題の一つとして、議員のなり手不足が挙げられます。特に若い世代の立候補者数が少なく、議会の構成が固定化しがちであることは、議会の活力や多様な市民の声を反映する上で課題となっていると言えると思います。
 では、なぜ若い人が議員になりにくいのか。その理由の一つに議員報酬があると考えます。議員の活動は議会中のみならず、地域課題の調査、視察、住民対応、政策提言など多くの時間と労力が求められます。しかし、現在の報酬では、特に子育て世代が生計を立てながら議員活動を行うことが難しく、候補者が出にくい状況であるため、結果的に若い世代の議員が少ない状況であります。
 そのため、私は議員報酬を適正に引き上げることが必要だと考えております。しかし、単に報酬を増額するという話だけでは、現状では市民の皆様から理解が得られにくく、逆に厳しい御意見が出ることも容易に想像できます。こうした市民感情に配慮しつつ、議会の自己改革の意識と財政状況も考慮して、議員定数を削減した上で、将来的に議員報酬の引上げにつなげていかなければならないと考えております。
 今回、定員削減数を1名にとどめることで、議会の議事機関としての機能を維持しながら、将来的には限られた財源の中で報酬を見直し、より優秀な人材や多様な世代の方々が議会に参加しやすい環境を整えることができるのではないかと考えます。
 議員定数を減らすということは、一人一人の議員の責任がこれまで以上に重くなるということであります。限られた議員がより高い意識を持ち、市政の発展に向けて努力することを市民の皆様にお見せできるよう努めて参りたいと思います。
 以上の理由から、議案第36号「安芸市議会議員定数条例の一部を改正する条例」について、賛成といたします。
○佐藤倫与議長  ほかに討論はありませんか。
    (「なし」と呼ぶ者あり)
○佐藤倫与議長  ほかに討論もなければ討論を終結いたします。
 これより、議案第36号「安芸市議会議員定数条例の一部を改正する条例」を採決いたします。
 本件は原案のとおり決することに賛成の議員の起立を求めます。
    (賛成者起立)
○佐藤倫与議長  起立少数であります。よって、本件は否決されました。
 暫時休憩いたします。
     休憩  午前11時10分

添付ファイル1 追加議案の提案理由説明・討論・採決(議員提案) (PDFファイル 262KB)

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