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安芸市土居廓中伝統的建造物群保存地区
生涯学習課 : 2024/04/17
伝統的建造物群保存地区の概要
保存地区は安芸平野のほぼ中央、安芸川の西岸に位置し、東西約410m、南北約360m、面積は約9.2ヘクタールの範囲です。土居廓中は、戦国期に築かれた安芸城を中心に、江戸時代、ここに大規模な屋敷を構えた土佐藩家老五藤家により形成された武家町です。
この武家地の町割や道路の形状には近世以降、大きな変化が認められず、土居廓中は近世の町割の骨格を現在に留めており、また江戸末期から昭和戦前期に建てられた主屋や土蔵、蚕室など伝統的な建造物が良好に残されています。
藩政期の武家地特有の歴史的風致を今日によく伝えている土居廓中の町並みは、我が国にとって価値が高いと評価され、平成24年(2012)7月9日に、県内で2地区目となる、国の『重要伝統的建造物群保存地区』に選定されました。
※重要伝統的建造物群保存地区は、令和5年5月1日現在で、 126地区
(写真は安芸城跡)
町並みの特性
土居廓中の町並みを代表するものには、江戸時代から残る道幅とその両側に残る自然石の縁石を使った側溝、一定の高さに切り揃えられたドヨウダケやウバメガシなどの生垣、安芸川の河原石や古瓦を赤土で固めた練り塀などが挙げられます。また、敷地の入口に配置された桧の自然木による門柱や家門、軒や棟の低い分棟型下屋付き木造平屋の民家、強風の風向きによって右瓦と左瓦に葺き分けられた屋根瓦など、これらは土居廓中の特徴的な景観を形成しており、近世期から継承されてきた町並みを構成する重要な要素となっています。
- 【敷地構成】
敷地の南側を庭とするのが一般的で、入口と庭境には敷地規模に応じて、離れ、納屋、蚕室、土蔵などの附属屋を廻りに配しています。
- 【伝統的建造物】
屋根は切妻・寄棟・入母屋造が見られ、茅葺の主屋は1棟で、その他は瓦葺となっています。
主屋以外の建築物には、離れや土蔵、納屋、蚕室などがあり、これら附属屋のうち、納屋、蚕室などの妻面は主屋と同様な板張りとするものが多くなっています。
土居廓中は風雨が強く、台風被害も多い地域であることから、瓦葺きの屋根は風向きによって右瓦と左瓦を巧みに使い分け、大棟の両側で左右を替えて葺くものや、身舎と下屋を替えて葺くものなど様々であり、土居廓中の屋根形式の特徴となっています。
- 【生垣】
現在も道路に面してドヨウダケ、ウバメガシ、ナギなどの生垣が多く見られ、西町の東西、南北の2本の通りが交差する四ツ辻
と呼ばれる場所は、往時の石溝が残る狭い通りに沿って生垣が連続し、藩政期の武家地の景観を良く伝えています。
保存地区内の施設
- 【野村家住宅(一般公開)】
この武家屋敷は平成20年に市へ寄贈され、現在は一般公開しています。
▼見 学 料 : 無 料
▼見学時間 : 午前8時頃から午後5時頃まで(年中無休)
※天候などにより変更する場合あり
- 【安芸市立書道美術館】
安芸市は藩政時代より書道が盛んで、現在も日本書壇の第一線の書家を多く輩出しています。
館内には、安芸をはじめ全国の書家の作品を常設展示しており、書道に関する資料も充実しています。
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- 【安芸市立歴史民俗資料館】
また、郷土出身で三菱財閥の創始者・岩崎彌太郎や、日本を代表する童謡作曲家・弘田龍太郎などの資料や遺品も多く展示されています。
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- 【廓中ふるさと館】
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お願い
■当地区は、藩政時代の武家地の景観を良好に残す文化財であると同時に、住民の方々が日常生活を送る住宅地です。
地区内を散策される際はマナーを守り、歩きタバコやゴミのポイ
捨てなどは絶対にしないで下さい。
■当地区内には来客用の駐車場がありません。地区内を散策される
際は、近隣の溝ノ辺公園駐車場をご利用下さい。
(保存地区より、南へ徒歩3分)
安芸市土居廓中伝統的建造物群保存地区保存計画
- 【保存地区範囲図】
<安芸市土居廓中伝統的建造物群保存地区保存計画>(PDF:1.57MB)
<安芸市伝統的建造物群保存地区保存条例>(PDF:191KB)
<安芸市伝統的建造物群保存地区保存条例施行規則>(PDF:481KB)
<安芸市伝統的建造物群保存地区補助金交付要綱>(PDF:282KB)